ヤップの内湾や水路にたくさん生息している
ユビエダハマサンゴ(
Porites cylindrica)。黄色、黄緑、灰色、褐色など、いろんな色のがいる。サンゴというのは、いってみれば小さなイソギンチャクが、体内に住まわせた褐虫藻の助けを借りながら炭酸カルシウムのおうちをどんどん建て増し、自分はそのてっぺん(ペントハウス)に住みながら、自身もどんどんクーロンをつくってマンションの部屋数を増やしていっているような生き物だ。
ユビエダハマサンゴのように、体内にいる褐虫藻によって、同じ種でも色も違ってくる。
もちろんサンゴは産卵放精による有性生殖もするけれど、ポロリと欠けた(マンションの一部が壊れた)サンゴでも、環境条件さえ整っていれば、転げ落ちた先で無性生殖(クーロンづくり)で増えていける。
写真は、灰褐色の
ユビエダハマサンゴの上に、ポロンと転がり落ちた黄緑の
ユビエダハマサンゴ。違う「個体」のサンゴ同士が接触してしまうと、その接触面ではビミョーな戦いというか、小競り合いというか、そんなのものもあるようだ。他人の指が勝手に飛んできて自分の手にくっついちゃったみたいなもんで、来られたほうはさぞ鬱陶しいだろう。でも飛んできた指にも生きていきたいという意志があるし...
だから、写真のサンゴにもそういう葛藤があるのかと思って、
うまくいってないようだったら、誰かに蹴飛ばされてすぐ上のマンションから欠け落ちた黄緑を、もとの場所に返してあげよう...なんて、余計なおせっかい心を起こしてつまんでみたら、
なんと灰褐色と黄緑の境界線では、すでに小競り合いは決着していたようで、両者はすっかり接合されていた。とはいっても黄緑のと褐色のは「他人同士」だから、黄緑マンションの部屋が褐色マンションの中に分散して増えるということは起きない。褐色マンションのアネックス別館みたくして、そこから黄緑マンションが新しい部屋を建て増していく。
こういうなんでもない自然の対応を見ては、うまくできてるなーといつも感心している。一部のアホな行政や似非エコなヒトがやってる
オニヒトデ退治のように、近視眼的な浅知恵や損得勘定で、一方的にある生物だけを排除するというようなことを、自然は絶対にやらない。蛆虫にだって、インフル・ウイルスにだって、バイキンにだって、この世の生きとし生けるものは、それぞれに存在する意味があるんだ~い...生きるとは戦いと調和の連続だあ...な~んちゃって、いつものことながら、最後は極端にワープして終わるのが、このブログの特徴なのであった(笑)。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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