日本では今日が仕事納めの人が多いのだろうが、観光産業のはしくれにいる身としては、さすがにちょっとだけ忙しい思いをしながら過ごしている。そんな折も折、はいていたパンツのゴムが緩んできた。すわ一大事!(笑)
うまくパンツのゴム紐がありますように、と祈りながら近くのYCA商店に飛び込んだら、あったあった、しかも日本製。まだこんなもので日本製が残ってるのかとちょっと感動したので、このコーナーで取り上げるべく、緩んだゴム紐のパンツのまま、まずは写真撮影を開始した(笑)。
それにしても、いまどき、こんな製品が日本から来ているなんてなあ... 2mのゴム紐と紐通し付で、たったの85セントなり。裏の説明を見ても、どこを見ても、日本製のふりをしたアジアのとっか製には見えない。小さな町工場で、心をこめて代々ゴム紐づくりをしている人たちの姿が頭に浮かぶ(ちょっと大げさ?)。
世界経済の先行きやそれにともなう日本経済の動きも、滅び行くドルとともにあまり明るくない新年になりそうだが、そんな「不況」といわれるときに、やはり一番大事にしなければならないのは、誰からも必要とされる
ものづくりだろう。その筆頭が
食料生産なのだけど。そして、こういう小さな製品だ。
食べ物を初めとして、まず身近なもので自立して生きることができない地域は、非常にもろい。衣・食・住を地場産業で固めたあとで、余剰品を外に流して交換経済を行う。そういう社会が成り立っていれば、あちこちが不況といわれても、恐れることはない。贅沢はできないけれど、十分に生きていけるから。
そういう意味で、わたしが住むヤップのような社会は、外から入る物資が完全にストップしても、いまならまだ十分やっていける。インターネットはできなくなるだろうし、車もボートも動かなくなるだろうけれど、食べ物は住民全員が飢えをしのぐ以上のレベルで豊富にまかなえるし、着るものも住む場所もなんとかなる。これほどの安心があろうか。わたしだって全く不安はない。
翻って日本。ヤップよりちょっと寒い冬があるけれど、ほんとうは日本だって四季の産物に恵まれた豊かな島々だった。今からだって、その気になれば十分に自給自足できる国土が残っている。ただ、多くの人々がそのノウハウと、それが可能だという安心感を忘れて不安にかられている。コンビニで食料を買う金がなくなると、人生の終わりのように悲観する人が増えている。
社会に安心感を取り戻すには、まず第一次産業を活性・復活させて、その従事者を増やすこと。余った土地を自治体が借り上げて、住民にどんどん家庭菜園を奨励する(もちろん自然農法で)。実際に食料を自分の手で作ってみてこそ、モノの大切さと、それを生み出す自然への畏敬の念が生まれると思う。今の地球が死に体になった大きな原因は、食料を自分で調達することから離れてしまった人間が増えすぎたことによるというのが、わたしの持論である。
それはさておき、こういう小さなものづくりが頑張っているうちは、まだまだ日本も捨てたものではないのでは?来年も地道にコツコツやっていきまっしょ!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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