わが愛しのコガネグモちゃんの脱皮が見られた翌日の夜、ちょっと一杯やってほろ酔い加減で車に戻ると(オイオイ)、
あっ、小さなクモがいるよ、と友人が教えてくれた。なるほと、2匹のオスグモが、わたしのコガネグモちゃんに言い寄っていた。木がたくさん生えているところに車を止めていたので、彼女もやっとボーイフレンドに恵まれたのだろうか。話には聞いていたけれど、それにしても、オスグモは小さいなあ(笑)。

速攻で家に戻ってポケデジを持ち出し、夜分もいとわず激写を開始。じっと観察していると、メスグモがまったく動かずに構えているなかで、2匹のオスグモは、あっち行ったり、こっち来たり、いろいろな角度からメスグモにアプローチを試みていた。ときにはオスグモ同士のバトルもあったりして、メスをめぐるオスの戦いは、どこの世界でも一緒だなあ、いまどき日本のホモサピエンス男子以外は(おっと...)

ときには、メスの真裏からもアプローチするオスグモ。
えっ、えっ、こんなしてやっちゃうの?と、あわててカメラを構えてみたけれど、結局、この体勢ではメスにはお触りもさせてもらえなかったようで...
(注:文末をご覧ください)
それとも強力なサーチライト(カメラのフラッシュ)がときどき光るので、やはりメスとしては恥ずかしいのかなあ?

ちなみに小さなオスくんを拡大してみると、←こんな感じ。
垣根の裏から忍び寄ろうとしたら、意外に距離がありましたってことかも。
メスに気づいてもらってるんだかどうだかね...キミ、出直したほうがいいんじゃない?(笑)

そんなわたしのつぶやきが聞こえたのかどうが、われこそはと必死な
オスその1くんがネットの表側にまわって来たとたん、
事態が急展開!
そのあまりの速さと意外さに、カメラ係もあわわ、あわわ...
なんとメスグモは、すぐ近くにいる
オスその1くんではなく、遠くで指をくわえていた
オスその2くんに飛びついたのだ。

今度はじぶんが指をくわえるはめになった
オスその1くんが、すぐ近くをウロウロするなかで、メスグモに抱えこまれた
オスその2くんは、
ラブラブ、うっふ~ん...なのかいなと、わたしまでやや興奮気味で見つめていると、
あれあれあれ、なんか様子が変?

ずいぶん長いことモゾモゾやってるな~、クモの「交接」ってけっこう長いんだ~と思っていたら、ひゃ~、憐れ
オスその2くんは、すでに糸で簀巻きにされてしまっていた!
その展開を目の前で見せつけられても、なおも執拗にメスにアプローチする
オスその1くん、危ない!はやく現実に目覚めろ!(笑)。

わたしの叫びが届いたか、
オスその1くん、一瞬、飛びのくも、
オスその2くんの簀巻きを終えたメスグモは、間髪をいれず飛び掛り...
2匹のオスグモとも、ほぼ同じ距離にあるときにメスグモに飛びつかれているので、もしかしたら、大きなメスグモが小さなオスグモに飛びかかるには、ある程度の距離が必要なのかもしれない。

こうして2匹のオスグモは、見事この世の役割を終えて、きれいな2個の簀巻きになりましたとさ。
メスグモ:
あら、2回も激しい運動をしたら、なんだかお腹が空いてきたわね。どうれ、ひとつ、食べちゃいましょうか。
やおら、いま簀巻きにしたばかりのオスグモを食べ始めるメスグモ...

1個目の簀巻きをぺろりと平らげると...
メスグモ:
ああ美味しかった!でも、もうひとつあるのよね、簀巻き。あれの後はお腹が空くのよ、うっふっふ。

しばらくの躊躇があったような、無かったような... 結局、彼女は2個目の簀巻きにとりかかっていった。
むしゃむしゃむしゃ...
い~と~し~い♪ お~い~し~い♪ わたしのか~れ~よ♪♪...
むしゃむしゃむしゃ...
むしゃむしゃむしゃ...
あ~な~た~の♪ か~ら~だ~は♪ わたしのか~ら~だ♪♪...
むしゃむしゃむしゃ...
す~べ~て~は♪ げ~ん~き~な♪ ややこのた~め~よ♪♪...
むしゃむしゃむしゃ...

こうして2個の簀巻き=オスグモをぺろりと平らげたコガネグモちゃんの身体は、ひとまわりもふたまわりも大きくなったように見えた。
やはり
メスは偉大だ!(笑)。
深夜の激しい運動と絢爛豪華な食事の後、コガネグモのメスは何事も無かったように痛んだ巣の修復作業に取りかかったので、わたしもポケデジのスイッチを切って、家に引き上げて眠ることにした。オスに対する一抹の哀れを感じつつ、メスに生まれた喜びを噛み締めながら...うっふっふ。
(追記)
いつもコメントいただいているMr.Radishさんから、クモの「交接」について次のよううな詳しい説明をいただきました。本文でははじめ「交尾」と書いていましたが、「交接」と直しておきました。
クモは、一般的な動物のような「交尾」はせず、オスが自分の触肢の先端に精子を溜め込み、それをメスの腹面にある「外雌器」と呼ばれる器官に移す、という形の性行動を行います。「交尾」ではなく、「交接」と呼びます。雌の腹面に、目的の外雌器があるので、多くの場合、雄は雌の腹面からアタックします。・・・背中に乗っかってもしょうがない。♂その1君は、何とか交接できたのではないかと思いますが・・・。
Mr.Radishさん、ありがとうございました。
〇
コガネグモの窓飾り
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コガネグモ日記-大きくなあれ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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