貿易風が順調に吹いた今日、珍しくフィッシング・ツアーに添乗した。はっきり言って、わたしは釣りがあまり好きではない。だって、どのくらい釣れるかわからないし、ガソリン代は嵩むし、ヒットするまで待つのも辛気くさいしね。やっぱりダイビングのほうが好きだわん(笑)。

まだ陽が高く、しかもカンカンよく照っていたので、ラインを流してのトローリングを小一時間しても当たりがまったく来ず、いい加減飽きてボーッとしてたら、いきなり持ってたラインにビクッときた。

サカナがヒットすれば、
釣りもなかなか良いかもねなんて、すぐに気分の変わるわたしだけど、やっぱりボーっとしてたところにいきなりだったので、サカナをバラしてしまった。感触からは
ワフー(カマスサワラ)だったらしい。残念だったが、すぐそのあとで、ボートを操船しながらラインを引いてた
ヤロくんのがヒットして、
ワフーが勢い良く上がってきた。
バラクーダほどではないけれど、
カマスサワラも鋭い歯を持っているので、ボートに揚げたあとも注意が必要だ。興奮しておられるゲストに、しばらくサカナから離れてもらって、
ヤロくんがガッツンと急所を突いてサカナはご臨終。

フィッシングのあと、桟橋につけたボートの上で、早速
ワフーの解体が始まった。なんたって1m以上あるから、小さくしたほうが運びやすいし。
ヤロくんをはじめ、こっちの男はみんなサカナの扱いが上手いから、サクサクと作業が進む中、ゲストはその模様を写真に納め、わたしはどこからともなく多少は寄ってくるハエを追う係。その後、ゲスト用の切り身は、ホテルのレストランで刺身とフライに調理してもらうことになった。

残りの部分は家族の多い
ヤロくんへ。わたしもほんの少しだけ分けてもらったのだが、
ワフーの解体を見ていて、無性にヤップ式の酢〆の刺身が食べたくなっていた。もちろん、ビールの姿も頭をちらついていたしね(笑)。
そこで、家に帰ると早速サカナをぶつ切りにして、用意した海水と同程度の塩水にどんどん身を放り込んだ(ほんとうは、塩水ではなく天然の海水を使うのが一番美味しいのだけど)。右上の写真が、塩水につかったぶつ切りの
ワフー。

サカナが塩水に浸かっている間に、たまたま家にたくさんあった
ギンガン(ヒラミレモンのような柑橘類)の実を絞ってジュースを作る。ほんとうは、ヤシ酒が時間が経って酢になったもの(ヤシ酢)があれば一番良いのだけど、こうして他の酸味でも代用できる。次にタマネギをごく薄くスライスして準備完了。このタマネギはわたしの思いつきで、ほんとうはトウガラシが入るのだけど、まあ良いか。
あとは、サカナの身から塩水をよく絞って、ギンガンのジュースとタマネギのスライスと混ぜて和えるだけ。タマネギは入れても入れなくても良いし、トウガラシ辛さが好きならバンバン入れると良い。

このレシピは、材料を和えてから数時間経って食べるほうが、味がなじんでより美味しくなる。サカナの身の奥まで塩味が染みていて、それと身と酢がうまく合わさって、なんとも言えない味わいがある。そして何よりも驚くことは、ヤシ酢でちゃんと作った酢〆なら、冷蔵庫に入れなくても丸1日くらいは平気だってこと。むしろ常温(といっても26度以上の気温だけど)のほうが、より味がマイルドになるから不思議だなあ。たぶん独特の乳酸発酵が進んでいるのだろう。やっぱり気候風土にあった料理法には、なんでも妙に納得させる美味しさがあると思う。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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