別ブログでマンタをフィーチャーし始めたので、こちらではひたすら地味系をねらおう...というわけで、今回もまた、愛する
ナマコヘブンのダイビング^^
地味系と書いておきながら、こんな艶やかな美女↑を出すとは?なんて思わないでください。このサカナ、名前が地味というか可哀想なヤツで、その名も
タコベラ(
Cheilinus bimaculatus)。ヤップの水路や内湾の浅いところにフツーにいるサカナだけど、こうして全部のヒレが開いた瞬間を撮れたのは、ちょっと嬉しかった。
こっちも地味~な
イシヨウジ(
Corythoichthys haematopterus)。藻のついた背景に溶けこんでしまって、目が慣れないと見つけるのも容易じゃない。スノーケリングでも見ることができる水深にもたくさんいるのだけど、スノーケラーの関心は、どうしても色の派手なサカナのほうにばかり向いてしまい勝ちで...。
そして今回は地味系を代表して、
ナマコヘブンという場所名の由来でもあるナマコさんたちに登場してもらうことにした。
まず初めに、この場所でもっともポピュラーな住人である
ジャノメナマコ(
Bohadschia argus)くんから。このナマコに触ると、白いネバネバした紐状の物質を身体から出して身を守ろうとするが、日中はたいてい海草を頭からかぶってお休み中だ。
ナマコといえば、ずいぶん前に
鶴見良行さんの「ナマコの眼」という本を読んだとき、ここのナマコの姿をいつも思い浮かべてたっけ。この本のタイトルは、「ナマコのナマコ」じゃなくて、「ナマコのメ」と読むのが正しいのかもしれないけれど、わたしはどうしても「ナマコのマナコ」と読んでしまう(笑)。
まったりした午後の水中で、
ハネジナマコ(
Holothuria scabra)もお昼寝中。今はナマコたちも繁殖シーズンだから、日が暮れると、彼らはめっきり活発になる。ある日ここでナイトダイビングしたとき、
ハネジナマコ全員が総立ちで求愛行動をしていたことがあった。だから日中はゆっくりお休みください。
ところで鶴見良行さんの本のタイトルは「ナマコの眼」だけれど、実はナマコには目なんか無くて、あるのは口と肛門だけだ。それでせっせと海底の砂泥を濾しとって、有機物を捕食している。彼らはいわば、海底の掃除屋さんなのだ。だからナマコが減ると海が汚くなる。
いつも海底にひっそりと横たわり黙々と掃除を続けるナマコを、鶴見さんは、日の当たらぬ場所、メジャーじゃない場所、底辺、辺境に住む者たちの比喩として用いた。でも、そのナマコが、実は世界を動かしているんだと。
これは→
イシナマコ(
Holothuria nobilis)の可愛らしい肛門。ナマコたちは、砂泥を黙々と食べては有機物を濾しとり、きれいになった砂を排泄している。でもその身体の9割以上は水分で、中華材料の干しナマコは、実際のナマコの10分の1以下のサイズだ。
現在のヤップでは、ナマコを加工して輸出する商売はストップしているけれど、19世紀からヨーロッパ人やアメリカ人が太平洋の島々を渡り歩いてナマコを集めまくっていたのは、このナマコが中華材料で高く売れたからだった。ナマコは逃げようがないので、外から本格的なナマコ・コレクターが来ると、ヤップくらいのサイズの島では半年くらいで資源が枯渇するという。島ごとにコントロールしながら採取する方法を取らないと、これから確実に増えることが予想される中国との付き合いの中で、ナマコの将来も心配のひとつだ。
まあ何はともあれ、わたしも鶴見さんの
ナマコのマナコ(視点)にならって、これからも辺境の地ヤップの海底を這いずりまわりながら、日の当たる場所で大口たたくばかりで真実のないヤツラをフフンと哂いつつ、マイペースで生きていこうと思っている次第である。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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