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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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ローカル・タバコ

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上の写真は、ヤップ州のファイス島産のローカル・タバコ、1袋3ドルで売っていた。ヤップ語でタバコ一般はタマゴゥ、こういう刻みタバコは、チリリ(chiliili)と呼ばれる。チリリは「刻む」という動詞でもあるから、それから来たネーミングだと思う。

wikiによると、タバコ(Nicotiana tabacum)は南米大陸原産、ナス科タバコ属の一年草の亜熱帯性植物だそうだ。ナス科で1年草というと、当然花が咲く。可憐なタバコの花をどうぞ:
http://www.miharu-e.co.jp/ja7fyg/hana/tabako.html
http://birdybirdy.exblog.jp/4948573/

今ではヤップ島でタバコを栽培している人はごく稀になったが、G嬢のおじいちゃんは、ちょっと前まで自分の吸う分だけ作っていたという。その栽培場所がおもしろくて、なんとマングローブの湿地帯に少し盛り土してひと区画をつくり、そこに植えていたそうだ。なぜか生育が良くて、たくさんの人がそうして栽培していたらしい。それを見て育ったG嬢は、タバコはマングローブに植えるもの-と、思い込んでいた。

ハナ中(ハナの中年おじさん)のタマちゃんが子供じぶんには、もっとたくさんの人が栽培していて、彼もいろんな栽培法や利用の仕方を見て育った。

一般的な栽培&収穫方法は、
①まず収穫は全体を引っこ抜き、家の中でよく感想させる。
②葉がよく乾いたら、それらを細かく刻んで密閉容器に収納する。
これだけという。な~んだ、拍子抜けするほど簡単じゃない?

ビンロウの実噛みもタバコも、もともとヤップにはなかった習慣なのに、今ではまるで大昔からあったみたいに、太平洋中の島々に広まっている。これもWikiを通して初めて知ったのだけど、噛みタバコの中には、刻んだタバコの葉を消石灰とまぜて噛むという方法もあるらしい。いまどきのヤップ人が、ビンロウの実にタバコを混ぜて消石灰と一緒に噛むっていうのも、両方をいっぺんにやってるだけで、なにもヤップ人だけが変わったことしてるわけじゃないのね。でも細胞をきゅっと締めるニコチンと、ほわ~んと広げるビンロウの実の成分が、身体の中でごっちゃになって、あまり健康にはよくなさそうだけど。

タマちゃんが小さい頃見ていた遠い親戚のおばあさんは、刻みタバコに消石灰を振りかけて、紙で巻いて吸ってたそうだ。すごく強いので1~2服吸ってはゴホゴホ咳をし、火を消して、1時間後くらいにまた1~2服というぐあいに吸っていたという。

刻みタバコを巻くのに、なぜか日本の新聞紙が英字新聞よりオイシイという話も聞いたことがある。まだ喫煙していたころ離島に行って、女性たちに教わりながらタバコを自分で巻いて吸ってみたことがあるのだけど、わたしが巻くと、2服もしないうちに半分くらいまで燃えてしまって、何度やっても上手くならなかった。味はショートピースみたくて、強いけど香りはよかったけどね。

ま、10代後半から反抗心とツッパリで吸い始め、何度も喫煙・禁煙を繰り返したタバコとも、完全に縁が切れてはや14年、やっぱり、〇〇がなきゃ暮らせない!というものが少なくなればなるほど、人生、身軽で楽しく生きられるようになりますねえ...



最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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◆◇ヤップの情報はこちらでもどうぞ◇◆
http://www.naturesway.fm/index2.html
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by suyap | 2009-06-01 19:49 | ヤップの伝統食
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