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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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「日本式結婚式」 in Yap で、インキンタムシ踊り(ひぇえー、わっはっはー)

「日本式結婚式」 in Yap で、インキンタムシ踊り(ひぇえー、わっはっはー)_a0043520_023189.jpgわたしが住んでいるヤップ島では、男と女がその付き合いを公然化すること、すなわち、どこに行くにも一緒で、衆目の元で同じ場所で寝泊りすれば、それがすなわち「結婚」であり、そうしたカップルが住まいを公然と別にすれば、それは「離婚」である。純然たるヤップ人同士の「結婚」には家同士のつながりも入るから、いくら本人同士が惚れあってても、親族一同が認知しなければ正式な「結婚」ではないけれど、好きあってくっついちゃった者同士を剥がすわけにもいかないってもんで、正式じゃないけれど、まあそれも「しょうがないか婚」もあり。要するに、男と女の付き合いに関しても、非常にフレキシブルな社会であるわけだ。

ついでに冗談のような本当の話として、ヤップでは同じ相手と3回、正式な「結婚」が可能だ。ひとつは上記のような①ローカル・マリッジ(既成婚)、②次に相方の死亡などを見込んで補償としての裁判所での結婚(法律婚)、③最後に教会での結婚(宗教婚)。

ローカルでは①のケースがほとんどだけど、相方が死亡したあとで寡婦年金・遺児年金のために②のケースに進むこともわりと頻繁にあり(日本でいうと家裁のケース)。だけど③にまで進むには相当の覚悟がいるみたい、だって、カソリックは建前、離婚は認められてないからね。相方の死期が迫ってるとか、何かとっても大事な絆が必要なときに、思い切って教会婚をするカップルがいる。過去に教会で結婚したわたしの友人3組のうち、2組の相方は2年以内に死亡し、1組はただいま海外で格闘中だ。

①のケースは、両人の家族がそれぞれ、男側から魚、女側からヤムイモ/タロイモを差し出して、結納の貝貨を交換して終わり(両人ともヤップ人の場合)。そんな交換の場は友達さえ呼ばれない、ごく内輪の出来事なのだ。しかし、その交換儀式後は両人とも晴れて天下公然の仲となれる。ある娘の父親はかつて、明日の日曜はオレ忙しいんだ。ある若いもんがうちの娘を借りに来る日だからな-と表現した。その娘はいまだ16年にもわたって貸し出されたままだけどね(笑)。

②のケースでは、やはり当事者と限られた人間だけが裁判所に赴く。こういう婚姻は、相方か両人が外国人の場合が多い。ローカルが外国人の相方にこういう結婚を申し込まれる場合には、ビジネス絡みの策略には注意が必要かもね。

③のケースでは、教会でのセレモニーのあと、ごく内輪な集まりを持つのが普通。とはいっても教会での結婚なんて年に1件もあるか、ないかだよね。

こんなローカルの結婚形態を長々説明したのは、最近(わたしが日本に行っていた留守中に)、ある日本人のカップルが、ヤップで「盛大な結婚パーティ?」を催した「らしい」からだ。わたしは現場を見ていないし、まして招待なんかされてないから、実体はわからない。しかし、わたしがヤップに帰るやいなや、あちこちのヤップ人筋から日本人の結婚セレモニーについて質問を受けた。だいたい男と女のくっついたり離れたりは非常にプライベートなことで、それをパブリックにさらす行為を恥と感じて生きてきたわたしに、そんなことを聞かんでほしいけど(笑)。

でも、彼らの口を通してだんだんと判ってきたことは、この新郎・新婦は、既に日本で数ヶ月前に入籍を済ませていた「らしい」。新郎はヤップの男のフンドシ衣装、新婦は純白のガウン(ヤップ人の表現)だった「らしい」。新郎の強烈な要請によって、ヤップのある村は2つの伝統踊りを提供した「らしい」。新郎はそれに対して1000ドル払った「らしい(つまり彼はヤップの踊りを2つ「買った」)。その踊りのひとつが、ななななな~~~~~~んと、ヤップの男の立ち踊り、別名エロ踊り、その名もソボウ(sabow)、ハワイ大学編纂ヤップ語英語辞典62ページにだって、sabow:Ringworm、すなわちインキンタムシと出ている、そんな踊りなのだ。

まっマジで、新婦の親族のいる前で、ソボウを踊ったの?

あまりにもびっくらこいたわたしは踊り手のひとりに聞き返したが、だって〇〇(新郎)がこの踊りが良いって言うんだもん、これが日本のカスタムだと思ったさだって。

ソボウ=インキンタムシ踊りはヤップでは有名なエロ踊りである。意味を理解して振りを見ていると、勢ぞろいした男の踊り手がいっせいにチンポを掻きむしる動作をする。それを見てローカルの見物人の間からはいっせいに哄笑が沸き起こるのだ。知らぬは外国人ばかりなり(爆)。上にも詳しく書いたけれど、伝統的にヤップでは結婚式なんてしないし、まして男女が混合でいる場所で公然と見てはいけないエロ踊りを結婚式で披露するなんて、ヤップ人にとってはとーんでもない(理解を超えた)ことなのだ。それを、日本人が金を払って、ヤラセる???

去る情報筋によると、(日本の)テレビ・クルーも来ていた「らしい」。それを見ていたヤップ人は、これが俺達(ヤップ人)の結婚だと日本に紹介されたら嫌だよな-と、ボソボソささやきながら、しきりとわたしに日本式結婚式のことを聞いてくるわけだ。そんなの、知ったことかい、じぶんで経験したことないし、するつもりも、な~いもん(笑)。それにしても、相方が何国人にせよ、こんな男とはぜ~ったいに一緒になりたくはないわな。4年の間に少なくとも4人の女出入りを島中が見せつけられ、あげくの果てに、これかい?ま、この嫁も持って2年か3年だろうね、と今から予言しておく。こんな嘘と打算で固めた男は早く捨てたほうが良い。



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by suyap | 2009-04-23 00:13 | ヤップと恥ずかしいニホン
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