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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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サンゴとカイメンとニンゲンと

サンゴとカイメンとニンゲンと_a0043520_161044.jpgきょうは朝からまったりと晴れあがった。北東の貿易風もそんなに強くないし、マリーナの桟橋下でもそこそこ水が抜けていた。

左の写真は、ダイブサイトナマコヘブンで潜ってて、その形や出方が面白かったので撮ってみたリーフスポンジ(カイメンの仲間)、ナガレハナサンゴの間からぺろりと舌を出しているみたい。たぶん両者のあいだでは熾烈な生存競争が続いているのだろうけど、弱ったサンゴをリーフスポンジがじわじわ侵食しているのだろう。

サンゴとカイメンとニンゲンと_a0043520_16104236.jpg→こっちではもっとすごいことになっていた。息もたえだえのアザミサンゴの上に、3種以上のカイメンが覆いかぶさっていて、カイメン同士も「領土拡大」の戦いを繰り広げている模様。

ヤップで潜り始めて20年近くなるけれど、ナマコヘブンあたりの環境の変容もすさまじい。はっきりいって、ヤップ中の水路のサンゴの多くが、息もたえだえになっていると思う。原因は陸から流入するシルト(土地造成や埋め立てで出る泥の粒子)の増大、水質の変化、それにともなうオニヒトデの恒常化,etc. 水温は現在28度だから、いちばん下がった年より1度くらい高め。これは嵐のひとつでも来て大雨が降ればすぐに下がる。

わたしの経験によるとサンゴが弱れば、カイメン類が元気になるようだ。でもその後カイメン類まで弱ってきたら…ちょっと深刻かもしれない。み~んな家(サンゴ)を出ていってガレバと化した場所に、いろいろな海藻が生えて徐々に新しい家(サンゴ)が建てられて、店子(サカナや他の生物)が増えていくには、また長い時間がかかるのだ。ニンゲンの行為で環境を変えてしまうと、そのプロセスさえできなくなって、誰~もいない寂しい海になってしまう。

そういうところばかり造っていたら、ニンゲンの淘汰も速くなるだろうにねえ。

泡瀬の生物生き埋めの暴挙に、「公共事業チェック議員の会」が動き出したようです:
●リーフチェッカーさめの日記:1/23 泡瀬干潟 公共事業チェック議員の会
http://shark.ti-da.net/e2515058.html

はやく、こんな馬鹿な自然破壊はやめるべきです。

いっぽう辺野古の埋め立てで被害が出ることが予想される大浦湾の自然の写真展が、関東方面で開催されるとのこと:
写真展 大浦湾の生き者たち&SAVE サンゴ・イベント
http://shark.ti-da.net/e2514710.html



最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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http://www.naturesway.fm/index2.html
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by suyap | 2009-01-24 16:01 | ヤップの自然・海
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