「ヤップのビーチの砂を見たい!」というゲストのリクエストに応えて、お昼は
ワニヤン・ビーチへ行ってみた。明日は新月なので、午後1時の最干潮時にかけて、島中のリーフが大きく干上がる。ここのビーチもこんなに広くなっちゃった。手前がヤップ名物、
ゴールデン・サンディ・ビーチ(ヤップは大陸島なので、ホワイト・サンディ・ビーチはありません)、そのむこうが
シーグラス(海草)の広がる藻場だ。そして
海はそのずーっとむこうに控えている(笑)。
ワニヤン・ビーチで、ま~ったりとした時間を過ごしたあと、たくさんの古い石貨がある
マキ村にも寄って、ここでも意図的にのろのろまったりと石貨を見てまわり、午後も遅くなってやっとたどり着いたのが、きょうのツアーの本来の目的地である伝統カヌー建造場。これからゲストは
カヌー・セーリングに出発なのだ...けど、まだ潮が低すぎるなあ(写真右)。
それから30分ほど待って、やっとカヌーは帆を揚げた。陸からの写真撮影をゲストから仰せつかったわたしは、ひとりでお留守番だ
(美女そろいのゲストのせいか、建造場のお兄さん+おじさんたち、全員カヌーに乗っていってしまったからね...)。
ヤップ島の水辺では、午後6時近くなると、
リグリグという
ブヨさんタイムになる。それに、サンゴを積んで造ったカヌー桟橋の突先に座っていると、ときどきヒヤッと水が飛んでくる。これは
テッポウウオさんの攻撃だ(笑)。ブヨさんカユイカユイ、テッポウウオさんヒヤイヒヤイ(笑)、
やれやれ、カヌー早く帰って来~いと念じながら、ふとマングローブの際の水面に目を移すと... 発砲スチロールを3ミリから5ミリくらいに細かく砕いてばら撒いたような、白いものがたくさん浮かんでいた。
あっ、ウミショウブ(Enhalus acoroides)が開花したんだ!
ウミショウブはトチカガミ科の植物で、水中に生える海草(シーグラス)の一種だ。年に1回、初夏の大潮で潮がうんと下がったとき、水に浮く雄花がまず放出され、さらに潮が引いて雌花が顔を出して、水面に浮いて風や波に流されプカプカしている雄花を捕捉して受精するという。
毎年、この水面に漂う大量の発砲スチロールだけは目にするのに、まだ雄花放出の瞬間や、雌花が雄花を捉えるところを見たことがないという、ドジなわたし、今年もドジなままで終わりそうだなあ...(涙)。
雌花に捕らえてもらえなかった雄花(?)は、こうしていつまでも水面にプカプカ浮かび、ときに上げ潮に乗ってマングローブの奥まで入ってくる。そして次に潮が下がると、彼らは再びプカプカ流れ出し、やがて島中の内湾や水路の水面で、この哀れな
ウミショウブの雄花たちが見かけられるのであった。哀悼!
ちなみに
ウミショウブはヤップ語では
レム(Leem)、昔はその繊維を使って魚網などを作っていたそうだ。それはとても強靭で、孫子の代まで(!)使えたという。
<参考サイト>
シーグラスって何?
海草について、わかりやすく説明してあります。
ウミショウブ Enhalus acoroides
開花の写真が素晴らしいです!
ちゅら亭さんの「ウミショウブ」
実際に開花を観察されたときの様子、うらやましい...
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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