「元祖」ヤップ特製フィッシュ・ジャーキー！ : ミクロネシアの小さな島・ヤップより

「元祖」ヤップ特製フィッシュ・ジャーキー！

きょうは花の金曜日、とは言ってもサービス業に曜日は関係ないのだけれど、明日はゆっくりできそうだから、夕日を眺めながら、同年代のヤップの女友達とちょろっとお酒を飲んだ。彼女がラム＆コーク1杯、わたしがジン＆トニック1杯とバドワイザー１缶で、2人ともちょうど良い感じでお開きにして、いつもの通り、それぞれの分を払うつもりでいたら、女友達のＤさん、きょうはわたしのおごりよだって。まっいいか。

ほろ酔い加減でオン・マイ・ウエイ・ホーム（帰宅の途中）、もう１本ビールを飲みたくなって、小さなお店に缶ビールを買いに寄ったら（酒類はその日に飲む分だけ買うことにしているからね）、そこには、わたしよりずっと若いんだけど親しくしている男友達がいた。おっ、良いタイミングだね、オレにビールをおごらせてくれよ。ワイフと娘をここで待ってんだって。モチロン、わたしに断る理由はない。きょうはなんだかおごられ日だなあ...

じゃあ、わたしがおつまみを買うからと言って、レジの横に目をやると、見慣れないパッケージがあった。フィッシュ・ジャーキーって、もしかして、あの...？

ちょっと前に記事にした、あのヤップ州漁業公社のスモーク・フィッシュには懲りていたので、これもフィッシャリーズ（漁業公社のこと）製？とレジの女の子に聞いたら、彼女はうっふっふと笑って、Ｗさんに聞いたら？とビールをおごってくれた友達、Ｗさんの方を見た。

Beer Mate Fish Jerky Regular $2.25
Beer Mate Fish Jerky HOT-SPICY $2.25

オレのワイフが作ってるんだよ、これ。今のところ、本業とはまた別のサイド・ビジネスでやってみてるんだとＷさん。

わたし：え～！！！いつから？
Ｗさん：フィッシャリーズが始めるより、ずっと前からだよ。
わたし：そのフィッシャリーズのを前に食べて、もう2度と買うまいと思ったのよ。
Ｗさん：うちのを食べてみてよ、なかなか評判がいいんだ。

そこで、Ｗさんはビールを買い、わたしは2種類のBeer Mateを買って、いそいそと店を出て、その軒先に移動した。そこが即席のバーになるわけだ（笑）。乾杯のあと、まず赤ラベルのパッケージを開けて...うまい ♪ ビールを３口ほど飲んで、今度は青ラベル...うまい ♪

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またネーミングが良いよね、ビールの供！これ見ると、ビールが飲みたくなるよね、ビール飲んでてこれ見ると、つまみに欲しくなるよね...　Ｗさん、にやにや、そのころになって、Ｗさんがわたしにビールをおごってくれた理由がなんとなくわかってきたけど、まっいいか（笑）。

そこへ、Ｗさんと同年輩のＬさんがやってきた。お～、飲みねえ、食いねえ（笑）。ＷさんとＬさんは義理の兄弟でもあるし、普段からとっても仲が良い。ビールをおごろうとするＷさんを押しのけてＬさんが店に飛び込んで、3人分のビールを3本ずつ前払いして、まず最初の3本を抱えて出てきた（全部もらって来ると、暖まっちゃうからね）。3人であらためて乾杯のあと、今度はわたしがビールの供を買い足しに行く。

実業家のＷさんと、中小企業振興所長みたいな仕事をしているＬさん、それにちょっと変なオバサンのわたし、かなりおかしな取り合わせの3人の話題は...

高騰する石油代のこと（2人とも今どきのニホン人より石油高騰の裏事情をよく知っている）、
常温核融合のこと（Ｌさんが最近日本で実験が成功したことを知っていたのには驚いた）、
地球温暖化対策やＣＯ２排出権取引のこと（これについては、排出権が「売れる」というのが魅力となってて、地球温暖化ビジネスの胡散臭さには、まだ話が及ばなかった）、
アメリカの大統領選のこと（ミクロネシアがこのままアメリカに依存するつもりならオバマ、アメリカからの自立ならマケインが良い、どっちが勝つかはまだわからない、マイノリティでオバマを支持しているのは黒人層だけ、ヒスパニックやネイティブ・アメリカンの間ではマケイン支持が圧倒的など、日本ではあまり知られていない情報も飛び出したり...）

話はどんどん盛り上がるけど、みんなの心の底には、やはりこれから世界情勢は大きく変わるだろうという不安定感があるんだよね。とくに通貨も援助もドルに依存しているミクロネシアでは、対米従属度は日本以上、だけど、ミクロネシア人の機を見るバランス感覚の良さも日本の政治家より数倍上だから、まあ心配ないかも（笑）。

それで結局今夜のシメは、万一、地球のどこかで何かが起きてヤップだけが孤立しても、ぜ～んぜん大丈夫だよねー、わたしたちは100％Made in Yapでやっていけるから、このBeer Mateだって100％Made in Yap、時代の先端だ～い、というところに落ち着いて、みんな大いに納得したのだった。

そうそう、ヤップのお土産には、Ｗさんと奥さんのＭさん特製の、