北東の貿易風が弱まる季節になって、東側のリーフに潜る機会が増えた。ヤップ島の東側一帯のサンゴは、4年前の超大型台風以来、物理的ダメージ+高潮によって流出したシルトによる窒息>>
オニヒトデの大発生という経過をたどって、まだまだ往時のような状態に戻るには時間がかかりそうだ。
オニヒトデが最も猛威を振るっていたのは2年前だが、現在もちらほらと見かける状態が続いている。
ところで、最近、
オニヒトデが食べているサンゴの種類に、地域による偏りがあるのに気がついた。まだまだ十分な証拠ではないが、ちょこちょこ撮った写真をアップしておく。
まずこの季節に
マンタを見るためにダイバーがよく潜る
ゴフヌー・チャネル付近では、
オニヒトデが取り付いているのは、ほとんど
コブハマサンゴ(
Porites lutea)だ(写真左上)。
ところが、ゴフヌー・チャネルを出て数分南にボートを走らせたところにある
ワニヤン・リーフや
ガッポウで
オニヒトデが取りついているのは、ほとんどキクメイシ科の
ナガレサンゴ(
Leptoria phrygia)なのだ。近くに
コブハマサンゴ(
Porites lutea)もあるのに、これはいったいどうしたことだ...?
いっぽう、まだサンゴが元気な南西側のリーフでも、たまにオニヒトデを見かけることはあるが、彼らが取りついているのは、ほとんどミドリイシ類のようだ。写真は
スパニッシュ・ウォールの
ハナバチミドリイシ(
Acropora cytherea)をむさぼる
オニヒトデくん。
こういう地域ごとのオニヒトデの食性の違いに気づいたのは最近なので、まだまだ調査が足りないけど、これからも注意して写真を撮り貯めていこうと思ってます。
あっ、それから、ぜんぜん違うイッシューですが、グリーンピース・ジャパン事務局長の星川淳さんのブログをご紹介しときます:
二つの疑問
http://www.greenpeace.or.jp/info/staff/jun.hoshikawa/21?gv
結びの部分だけ引用すると:
国民/市民みずからNGO市民セクターを無法者扱いし、白と黒のあいだの多様な選択肢を否定することは、国家/政府/公権力に対するチェック責任を放棄することにほかならない。その結果、国家/政府/公権力/軍による最悪の暴走を許してしまったのが、つい60数年前の日本だったのではないか。
個々の環境現場とグリーンピースのかかわり方については100%支持できない部分もわたしにはあるけど、今回の「横領鯨肉奪取」については、グリーンピースの方法論を全面的に指示します。上記はとても示唆にとむ文章なので、一読をお薦めします。
もうひとつ、沖縄のリーフチェッカー’さめ’さんから、埋め立てで殺されるサンゴたちの悲しい報告が入りました:
悲しい方の顔
http://shark.ti-da.net/d2008-05-30.html
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
よろしかったら
人気ブログランキング地域情報 &
にほんブログ村海外生活ブログにクリックをお願いします。
ヤップのマンタ:
http://yaplog.jp/mantas/
ヤップ島あれこれ:
http://yaplog.jp/suyap/
ヤップ島の旅案内:
http://www.naturesway.fm/index2.html