ガギール地区マキ村にあるTNS(Traditional Navigation Society)伝統カヌー建造所では、ツーリストをカヌーに乗せてセイリングしてくれる(ツアー・オペレーターを通して、数日前の予約が必要)。左の写真は出航風景、数日前の大雨で、海に流れ込んだ赤土によって真っ赤に染まっている。
ただいまTNSでは、左上の写真のカヌーよりも大きな外洋搬走用カヌーを建造中だ。ヤップ島のカヌーは、
テリハボクという木を使って、各部位のパーツを組み合わせて出来上がる。右の写真は、舷側の部分を仮留めしているところ。
このカヌーは喫水もかなり深いので、中に立った人も腰まで隠れてしまう。
通常のカヌー作りは、たっぷり時間をかけて、木のペースで数年にわたってゆっくりと進行するが、このカヌーは、4年前の台風で破壊されたカヌーの代替を建造するということで、米国政府危機管理局(FEMA)の助成金で建造されているので、完成しなければならない期日がある。
それだもんだから、木を水中で十分に寝かさずに彫り始めたため、実はすでにあちこちにひびが入っている。
今はマリンシールがあるから、大丈夫だよ、とは棟梁の弁。
こうして仮留めしたあとで、こつこつとチョウナで表面を平らでスムーズにしていく。
仮止めが終わると、これらパーツのつなぎ目は、パンノキの樹液から取ったノリとヤシ殻の繊維を詰めてしっかりシールする。そうして両側からしっかりくくっていく。ノリが完全に固まった段階で、この穴にヤシ・ロープを通し、くくっていくのだ。
大木を製材する作業は電気ノコを使うが、その他の作業はすべてチョウナ一丁でやる。これらの木の表面の滑らかさも、みなチョウナの仕事である。
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