ヤップの海の中も春うららになってきた。
マンタもまあまあダイバーの前に姿を見せてくれている
ミル・チャネルの外では、浅いところで小さな
メガネゴンベ(Paracirrhites arcatus)が日向ぼっこしていた。ヤップの海中ではどこでも見かける光景だけど...
ちょっと気になるのが、この→お方の動向。
オニヒトデ(
Acanthaster planci)が、数はそんなに多くはないけど、
ミル・チャネルの中や外(北西側のリーフ)のあちこちでちらほらと見かけられるのだ。リーフの切れ目など濁った水が入りやすいところほど、食われちゃったサンゴが多いみたい。でもそのすぐそばでベイビー・サンゴも着生しているから、
オニヒトデ大王がめたらやたら食い尽くしているというわけではない。
オニヒトデ(
Acanthaster planci)様が大好きなサンゴはミドリイシの仲間かと思ってたら、
ショウガサンゴ(Stylophora pistillata)も食べられてた。でも一箇所だけかじって、
マズッと言いながら、もっと美味しいサンゴの所に行った可能性もある(笑)。
ところでオニヒトデ駆除については、わたしも琉球大学の山口先生と
小野にぃにぃのスタンスに激しく(笑)同意します。
小野にぃにぃの海と島んちゅ生活「保全ダヨ」
http://ononini.exblog.jp/1397189/
記事中の山口先生のHPのURLがリンク切れなので、
小野にぃにぃの引用を下に孫引用させてもらった(*をはずしたり改行など一部に手を加えました):
オニヒトデとはどのように付き合うべきか
オニヒトデによるサンゴの食害は一時的な問題である(正常な環境では、サンゴ群集は自然に回復・復活するはずである)。
サンゴ礁景観を復活させるためには、減少したサンゴを人為的に増やすことを考えるよりも、サンゴの生育環境を健全な状態に保つことが基本である。
沖縄・奄美では、オニヒトデを取り除くだけで、「サンゴ群集の作る美しい海中景観を守る」という目的を忘れた「駆除事業」が、実際には手遅れになってから「間引き」が、行われただけであった。駆除数だけが「実績」として記録されるのは全くばかげている。
そもそも駆除をするべきかどうか、やるならどこを選んでどのような規模でなすべきか、という出発点で必要な情報収集と戦略についてほとんど何も検討されてこなかった。関係した事業担当責任者の認識不足が問題である。
これまでの駆除事業の報告では、オニヒトデの駆除数とそのための経費が記載されているが、肝心のサンゴがどうなっていたのかは記載されていない。事業の事後評価もされていないで、ほとんどの場合、潜水漁業者に作業の丸投げをしただけのやりっぱなしであった。
沖縄県内全域の沿岸で1970年代から1980年代にかけてオニヒトデ駆除事業が継続され、累計で6億円以上の経費が使われ、1000万個体以上のオニヒトデが駆除されたと報告された。
1989 -1992年に環境庁による第4回自然環境保全基礎調査の一環として「海域生物環境調査」でサンゴ礁の実態調査が実施されたが、その結果、沖縄県ではサンゴの被覆率が50%を越えた場所はほとんど見られず、大部分で被度5%以下の丸坊主状態であった。
オニヒトデの根絶は、その生態的な特性(海流による幼生の広域分散)から見て無理な相談である。
特定の場所でサンゴ群集の海中景観を保全するためには、オニヒトデの生息密度(摂食速度)とサンゴの生長(回復力)のバランスを計算して、許容密度を設定し、それ以上にオニヒトデが増えないように抑えるべきである(そのための基礎データはすでにある)。
こ-ゆー考えもあるわけだから、ガイド中にわたしが
オニヒトデを退治しないで無視しても、睨まないでね~^^
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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