
きょうは1日デスクに張りついてメイルの整理やインターネット閲覧などするつもりで、ちょっと寄り道したり気合を入れたメイルなんかを書いていたら、午後3時過ぎ、病院から電話があった。あるダイバー(弊社のお客さんではない)が救急再圧を必要としているという。
昨年3月以来の本番トリートメントだ。 救急再圧員の資格を持った者は限られているので、こういうときには何をさておいても駆けつける。もちろんボランティアだ。
米海軍の再圧治療テーブル6という処方だと、準備&片付けも入れると6時間以上かかる。再圧チャンバーのまわりには常時2~3人の再圧員が配置についている。なんたって長丁場だから、ダイビング屋同士の情報交換など静かなおじゃべりで時間を過ごすが、それにも飽きてくると、小さな部屋をクマのように歩き回ることもある(笑)。
そんなときに見つけたのが、このポスター。
BREASTFEEDING
A PERFECT GIFT
母乳育児は
完璧な贈り物
UNICEF(
黒柳徹子さんが親善大使を務めるの国連機関。
アグネス・チャンの出てくるほうは似て非なる日本のNPO、ユニセフに寄付金の全額は渡らないからご用心)が作った母乳育児キャンペーン・ポスターだ。暇つぶしに何気なく字を追ってみた。

Babies should have only breastmilk for the first 6 months... No
other food, no water or other liquid is needed.
赤ちゃんは生後6ヶ月まで母乳だけで育てるべきです。水も他の離乳食もいりません。

From 6 months, mothers should begin giving other foods and continue breastfeeding for up to two years or more.
6ヶ月目から離乳食を始めますが、母乳の授乳も2年間、あるいはそれ以上続けましょう。
え~~?
わたしと同年代の友人たちが子育て中のときには、確かみんな1年目くらいで
「断乳」しなきゃと悩んでいたような...?
http://baby.goo.ne.jp/member/ikuji/milk/4/02.html最近は1才を過ぎても無理に母乳をやめさせる必要はないという考え方が主流です。平成14年からは、母子手帳からも「断乳」という言葉が消えました。これはなぜ?
2才近くになってもおっぱいが取れない子、これまでにもたくさんいました。そういう現実が公に認められたということ。とつぜん“2才まではおっぱいを吸っているほうがいい”という説が出てきたわけではないんですよ。まだおっぱいを吸っていても恥ずかしいことじゃないって、口に出して言える時代になったということですね」と渡辺先生。
それまでは健診でも「まだおっぱいをあげている」とは言いたがらない人が多かったそう。断乳できない=よくないこと、と思う気持ちから、早めに断乳をするママもいました。
それじゃ友人たちの葛藤はいったい何だったんだろう。毎度のことだけど、お上(厚労省)も余計なことをしてくれるもんだ。60年代からの「早期断乳の薦め」は、人工栄養(粉ミルク)やベビー・フード商戦への援護射撃いう背景もあったんじゃないか?
そういや10年くらい前まで、ヤップの商店にもアメリカ製ベビー・フードの小瓶がずらりと並んでいたけど、いつの間にかあまり目立たなくなった。以前は病院が率先して、やれ粉ミルクを飲ませろだの、ベビー・フードを与えろだの「指導」していたけれど、今は母乳育児の指導に力を入れている。若年出産が増え、放っておくと離乳食にインスタント・ラーメンを与える若い母親も出現する時代で、飢餓が原因ではない乳幼児の栄養失調という現象も起きている。UNICEFのこういうポスターが病院のいたるところに貼られていることは、歓迎すべきことだろう。母乳の授乳期間が延びると、産児制限にも効果があるかもしれないし。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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