このココヤシの木の運命やいかに？

写真は、わが家の裏の崖下に生えているココヤシの木だ。ご覧のとおりたわわに実をつけて、貿易風のシーズンになったので、それがモロわが家の屋根の上に落ちてくるようになった。大家さんによれば、この木は樹齢20年以上とのこと、わたしがヤップに来るちょっと前に産まれたんだなあ...

てな感慨にふけっているバヤイじゃない。日に何度もドッコーンとフットボールくらいもある実がトタン屋根を直撃する音に飛び上がるだけならまだしも、それがトタンを傷つけたりずらしたりすると、雨もりしてくるではないか...

大家さんちも忙しいのを知っているので、わたしが男手を頼んで、落ちそうな実をあらかじめ切り落としても良いかと相談すると、木もだいぶ傾いて屋根のほうに覆いかぶさるようになってきたので、いっそのこと切り倒してしまおう、ということになった。

なるほど、このまま放っておくと、次の大きな台風のときに木が倒れて屋根を直撃する可能性が高い。3年半前のスーパー台風直撃のとき、この木は倒れなかったけれど、この２軒長屋＋半地下１部屋の３世帯住宅の屋根は、丸ごとすっぽり吹っ飛んだ。幸いわたしは別のところに住んでいたので、当時のわが家の被害は屋根のトタンが３枚めくれて窓がひとつ枠ごとふっ飛んだだけで助かったのだが...（家中大洪水なのは双方一緒だけど、家の中で雨漏りを免れた場所がたくさんあったのはありがたかった－笑）。






それでも、樹齢２０年と聞いたあとで大家さんの「木を切り倒してしまおう」のひと言を聞くと、どひゃ～と気が滅入ってしまった。何の因果で、こんなところで２０年も育っちゃたんだろうねー、若いうちに抜くなりしなかったほうが悪いよねー、いつも風に揺れる葉を窓から眺める楽しみを与えてくれ、こんなにたくさんの実をつけるほど大きくなったのに...ごめんね、ごめんね...と、あわててカメラを持ち出して、ご遺影になるかもしれないココヤシの姿を記録に撮ったのだが...

あれから一週間、大家さんちからは誰も木を切り倒しに来ない。
クリスマスだしなあ、大家さん一家は、もうすぐそろってアメリカへクリスマス・バケーションに行くし、何やかやで忙しいんだろうなあ...

というわけで、さっきも夕方から既に何度目かのドッコーンの音に飛び上がったのだった。果たして、このココヤシの木の運命やいかに？（というよりも、わが家の屋根が大丈夫かどうか心配しなくちゃ...）


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