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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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カカオだあ!

ある目的があって、オカウ村のジャングルの中にわけ入った。今はほとんど人も来ない場所だが、昔はこの土地の持ち主の手がちゃんと入っていたらしい。うっそうとした潅木のあいだで、カカオの赤い実が目を引いた。

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そう、これがチョコレートやココアの原料になるカカオノキTheobroma cacao)の実だ。左上の写真はまだ未熟なもの、右上の黄色くなった実が熟れたものだそうだ。(注意:ヤップの土地はジャングルといえども私有地です。土地の持ち主に無断で入ることはできません。ジャングル探検もかならず現地ガイドをつけましょう)

ヤップ語でもカカオというから、この植物がヤップに入ってきたのはそんなに前のことではないだろう。せいぜい日本統治時代か、ひょっとしたら戦後のことかもしれない。原産地は南米・アマゾン河流域、ベネズエラ・オリノコ河流域という。

北海道のチョコレート会社ロイズのサイトで、興味深いチョコレートの歴史を見つけた。
http://www.e-royce.com/corporate/choco_history/index.html

なあるほど... かつてインディオたちはカカオをすりつぶしたものを薬として飲用していたのなら、わたしもすりつぶして自家製チョコレートを作ってみようかな。いまのヤップのカカオノキは、かつて誰かが栽培しようとしたものがジャングルの中で細々自生しているだけだ。その分布も、かつて植えた人がいた地域に偏っている。そういや、うちのじいさんがカカオの実をすりつぶして何か飲み物つくっていたような気がするけど、作り方はしらんなあというのが、すでに中年を過ぎた孫の世代の記憶。

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そういう連中でも、ジャングルの中でカカオを見つけると、実を採っておやつがわりにしゃぶる。熟れた実(左上)を割ると(右上)、中に白い果肉に包まれた種がお行儀よく並んでいるので、それをほぐして口に入れて、甘酸っぱい果肉をしゃぶりとる。いまのヤップの人にとって、カカオはこうして食べるローカル・フルーツであって、チョコレートやココアは店で買うもの、なのだ。

再び北海道のロイズさんのサイトをみると、カカオ豆の焙煎法が出ていた。
http://www.e-royce.com/corporate/howto/howto_02.html
たった2つの実から取ったカカオ豆しか手元にないけれど(しかも果肉をしゃぶったあと-笑)、ザルに入れてバナナの葉をかぶせて吊るしてみた。やっぱり果肉がついてないと、ダメかなあ...(笑)



最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2007-10-22 21:00 | ヤップの自然・陸
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