
かぼちゃは、その黄色から連想してヤップ語で
パウ(P'aaw)=バナナのこと=という。そのままではバナナと紛らわしいから、
パウ 二 ガルバス(P'aaw ni galbaas)とか、
パウ 二 ガママン(P'aaw ni gamanmaan)とかいって区別している。いずれも、瓜のバナナとか、這い回るバナナとかいう意味だ。

そして、太平洋戦争中、いきなり空から降ってきて黄色い火花を散らす爆弾のこともまた
パウと呼ばれたそうだ。戦いが終わってアメリカの世になり、戦争中のことを語る踊りがたくさんできたが、ある村の踊りの唄には、「空から
パウがたくさん降ってきて」という比喩がある。
(写真はヤップ島上空で投下される爆弾-米国立公文書館所蔵)
わたしの祖母は、空襲にあって降り注ぐ
焼夷弾の雨の中、家を焼かれて逃げまわった怖い話を、ときどきしてくれた。だから、
防衛省の田母神俊雄(たもがみ・としお)空幕長が、「日本は島国で海岸線が長く、クラスター爆弾は防御に有効」と言ったというニュースを読んで、心底、ひゃっと思った。
日本では、クラスター爆弾を上陸してくる敵を海岸線で防ぐために使うことが想定されている。田母神空幕長は「クラスター爆弾で被害を受けるのは日本国民。国民が爆弾で被害を受けるか、敵国に日本が占領されるか、どちらかを考えた時、防衛手段を持っておくべきだ」と述べた。(5/25/07 asahi.com)
ちょっと待って!
ヤップ島や、うちの祖母や叔母らの上に爆弾を降らせていたのは、当時ニホンの「敵」だった連合軍(アメリカ)であり、決してヤップ島を守備したり、ニホン本土を防衛していた帝国陸・海軍ではなかったんだよ!
木と紙でできたニホンの家をよく燃やすために、アメリカがじゃんじゃん落とした
焼夷弾も、クラスター爆弾の一種。もし、当時クラスター爆弾で本土防衛しなかったから戦争に負けたんだと防衛省が思っているなら、ぜひとも、防衛戦でのクラスター爆弾の使い方を説明してもらいたいものだ。
同じ日(2007年5月25日)、久間防衛大臣はこんなこと言ってる:
クラスター爆弾が問題になっているのは、攻撃側がクラスター爆弾を使っているからです。守る側からすると、それに替わる良い武器が現在ありません。守る手段が無くてやられてしまって良いという判断をすれば別として、現在のクラスター爆弾は全て攻撃側が使って、戦闘が終わりクラスター爆弾によって攻撃をされた側が現在も被害を受けている。日本の場合は、他に攻撃するということは現憲法には無いわけですから、全く逆なのです。
~~中略~~
日本は海岸線が長くて、そこで着上陸侵攻の時に事前に防がないと、後は非常に守りにくいという状況があります。地雷も似たような点がありましたけれども、地雷の場合はそれに替わる手段を講じられましたが、クラスター爆弾の場合はそれに替わるべき武器というのが見つからないので、そう簡単に日本の防衛を考える側から言うことはできません。それと、堂々と胸を張って言えるのは、日本は「外国に向かってそれを使う事はありません。」また、「世界各国に迷惑を掛けることはありません。」ということです。攻撃された時に、クラスター爆弾によって後の被害が出るのも自国民ですから、国民がどちらを選択するのか、攻撃されて蹂躙されっぱなしになるのが良いと思うのか、それを守り抜いて後でそれを処理した方が良いと思うのか、私は後者だと思います。(防衛省>報道資料>記者会見>5月)
この会見でキューマ防衛大臣が明らかにしたことは、
1)クラスター爆弾を守る側が使ったことはないということ。
へ~、前例のない戦術をお考えなんですね。それも100%勝てると踏んでる?
2)国民に犠牲者が出ても、「国」を守り抜いて、あとで処理するつもりということ。
ほうら、ここでも100%勝てるという前提だ。
海に閉ざされて、たいした資源もない島国が、包囲されて「蹂躙」されようという背と際に、たいした自信じゃございませんか?
3)外国に向かって使用することはないということ。
その根拠に「他に攻撃するということは現憲法には無いわけですから」と言ってるけど、その「現憲法」を戦争ができるものに変えようとしているのは、どこのどいつなんだよ?
憲法さえ変えれば、その日からクラスター爆弾持ってアメリカさまに代って戦争に行けるってことね?
こんな見え透いた嘘と口から出まかせ、信じられないよ!
キューマ氏と自衛隊がクラスター爆弾に固執するのは、近い将来、アメリカさまの代わりにアフガニスタンや中東に戦争に行くことを予定しているためだろう。
だいたい、資源も何もないニホンのような島国を、どこの誰が侵攻してくるというのか?
このままだと、アメリカさま並び外資勢力になけなしの「金」を絞り取られたら、ポイッと捨てられるのが落ち。そうならないように、いまから隣近所と仲良く、バランスよく、おつきあいしておくのが、ほんとうの政治というもの。国民を犠牲にして「国」を守れると思っている(ホントは思っちゃいないだろうけど)大馬鹿もんのいる防衛省なんて廃止して、変わりに平和省を設けて、自衛隊はその下で平和のためにだけ活動すれば良い。
お国やお上のために死ぬのは、まっぴらだ!
(参考)
自衛隊は国民を殺すことを前提に運用されている(懐疑主義者のニュース倉庫)
http://kaigi.blog68.fc2.com/blog-entry-104.html
日本にクラスター爆弾は必要か
http://www.geocities.com/ceasefire_anet/misc/cluster.htm
☆クラスター(集束)爆弾☆
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/kurasutabakudann.htm
クラスター(集束)爆弾 多数の子弾を内蔵した爆弾の名称
http://www004.upp.so-net.ne.jp/weapon/cluster.htm
追記
安保(軍事)関係者の暴走が知らない間に進んでいる恐ろしさ(天木直人のブログ)
http://www.amakiblog.com/archives/2007/05/29/#000399
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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