［ダイビング］エビと戯れ。

ヤップのマリーナには2つのダイビング屋がテナントとして入っていて、お互い小じんまりと仲良く商売をやっている。もちろん、そのひとつはうちだけど、もうひとつのBeyond The Reefのオヤジさんが、先週末、講習中にジンベイザメを見たんだそうだ（名前の上をクリックするとジンベイの写真が見られます）。

場所はコロニアに入る水路の入り口、マリーナの桟橋からボートでたった5分の距離！ここは歴代（笑）の座礁船の残骸がバラバラ転がっていて、いつもサカナが多い場所だ。マンタもよく通りがかるし、ハンマーヘッド・シャークを見ることもあるが、ついにジンベイザメも出現したとは...！東の風の緩まるこれからが、潜りどきだ。

で、同じ場所で2回目のジンベイを狙う（笑）には潮が合わなかったし（水路の入り口なので、上げにかけて入る必要あり）、今日はそのすぐ近くのナマコヘブンで小物とまったり過ごすことにした。写真は、なぜか背中が白くないヒトデヤドリエビ（もどき？）。手持のどの図鑑を見ても、Periclimenes soror, Nobili 1904 の写真はみな背中に太くて白い筋が入っているのだけど、これにはなぜか白線がない。




これ→が、上のエビさんがお住いになっている、マンジュウヒトデ（Culcita novaeguineae）。このヒトデは、英語ではクッション・スターとも呼ばれているが、ほんとうに饅頭というよりクッションのようだ。でも、ぜんぜんフカフカなんかしていないし、ちょうど頭が乗るサイズが多いので、マクラヒトデではどうだ？

次に、この←美しいガラスのようなオブジェは、ホヤの仲間でございます。サンゴ礁域の内湾には、きれいなカイメンやホヤの仲間が多い。ちなみに生物図鑑では、カイメンは始めのほうに、ホヤは後ろのほうに出てくる。これはカイメンが海中無脊椎動物の中では下等（進化の初期段階）とされ、ホヤは高等（かなり進化した状態）からだそうだけど、実はこの両者、似ている性格（？）のやつも多いのだそうだ。カイメンやホヤを見るたび、今まで下等＞高等と縦方向に分類されていたのに、下等と高等が繋がって輪になっちゃうとオモシロイなあ、と勝手な想像をしてしまう。

潮が引いている時間帯に潜ったのだけど、あちこちでオシャレカクレエビ（Periclimenes tenuipes Borradaile, 1898）をたくさん見かけた。宇宙人のような（といっても、宇宙人を見たことはないので漫画や想像の中に出てくる姿かたちで勝手にそう思っているだけだが）頭に長い透明な腕を持つ。じっと見ていると、その長い腕を器用に動かして、何か餌になるものを口に運んでいるのが観察できる。

仕事であるとはいえ、海の中で無心に生きる生物とほんのひと時でも一緒に過ごせるというのは、なんて幸せなことだろう－そんな思いに浸れるほどの、静かでGoodなDivingだった。


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