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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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さくら☆さくら

ヤップもサクラの花盛り-といっても、ニホンのサクラとはまったく違う植物なのだけど、なぜかこちらでSa-ku-ra(サクラ)と呼ばれている花(木)が、2つある。
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そのひとつが去年の春にも紹介した↑ホウオウボクDelonix regia)↑で、燃えるように鮮やかな花の色からカエンジュ、あるいは英名でフレームツリーとも呼ばれるこの植物を、日本統治時代の日本人らは「南洋ざくら」と呼んで愛でていた。

そして、もうひとつの「サクラ」が↓これ↓
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いまのヤップ人にサクラと聞けば、ホウオウボクよりもたいていこっちのほうを指す。ホウオウボクはかつてのニホン人にとっては(南洋)サクラだったけれど、花の色や風情的にはこっちのほうがホンモノのサクラに似ているかも…。ところで、このヤップのサクラの正体は?バラ科のサクラ(本家)とは大違いの…この花-なにかに似てるなあ...?

実はこれ、コチョウセンナCassia javanica)というマメ科カワラケツメイ属の植物である。花に鼻を寄せて匂いをかぐと、かすかに上品な香りもする。
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ところでヤップのサクラは、ホウオウボクにしてもコチョウセンナにしても、ホンモノのサクラのようにパッと咲いてパッと散る、ということはない。乾期の終わる頃から、なんとなくだらだらと花をつけて、なんとなく散っていく。木によって開花のペースが違っていたりするのも南国的(笑)。今年は花の咲き始めが早かったけれど、わーんと満開状態という木は少なく、どの木も、少しずつ咲いては散りしているようだ。

さくら☆さくら_a0043520_23181277.jpgコチョウセンナはヤップでもそんなに多く見かける木ではないけれど、コロニアの警察署の前に1本植わっている。もともと目立つ木ではないし、今年は特に樹勢が弱っているようなので、気をつけて花を捜さないと見過ごすかも。その反対側では、ホウオウボクが派手に赤い花をつけていた(ヤップな方々へ>>4月11日に亡くなった初代ヤップ州知事に敬意を表して、警察署でも半旗掲揚。現時点では4月20日に州葬が予定されてます)。

さくら☆さくら_a0043520_2319416.jpgその警察の前でコチョウセンナの花を撮らせてもらっていたら、枝をちょっと引っ張っり過ぎたためか、ポキッと折れてしまった。折悪しくちょうど側を通りかかったオマワリさんに詫びをいれ(笑)、折った枝と葉を地面に置いて写してみたのが左の写真。葉っぱの形もしっかりマメ科デスネ。

さくら☆さくら_a0043520_2320296.jpgところでホウオウボクも実はマメ科の植物で、花は10センチくらいにもなるのに、葉は意外に小さくて1センチ前後。コチョウセンナの花が4センチ前後で葉が花とほぼ同じ大きさなのと対照的だ。

そして花とともに下がるこの大きなサヤを見ると、マメ科であることは一目瞭然!ホウオウボクもコチョウセンナも、可憐な(燃えるような)花をつけながら、平気でこんなグロテスク(失礼)な実をつけちゃうんだから、マメ科の植物って…たくましいというか、おもしろいなあ。


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by suyap | 2007-04-16 22:01 | ヤップの自然・陸
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