「うちゅくしい国」の出生率低下を憂えて、人口維持のための素晴らしい見識を発表され、世界的にその名をとどろかせた柳沢伯夫センセーが、今度は、さらに
クリアなビジョンを発表されたようだ。
柳沢厚生労働相の発言が、また波紋を広げそうだ。野党側が国会運営の正常化に向けて動き始めた矢先。「女は産む機械、装置」発言の波紋が残る中、6日の会見では若者が「結婚し、子どもは2人以上持ちたいという健全な状況にある」などと語った。識者からは改めて疑問の声が上がった。
2007年2月6日(火)17:24 asahi.com (太線はsuyap)
そうか... 結婚しても子供がなかったり、いても1人だけだったり、結婚しないで子供を産んだり、結婚もしないで子供も産まなかったりするのは、うちゅくしい国では不健全なことなのね。
アッキー、どうするよ?
結婚してても子供のいないアッキーに同情しながらこのニュースを読んでいたら、今朝会ったヤップのマンタからメイルを受け取った。
そのメイルを紹介する前に、いまの状況を説明しておく。
昔(少なくとも1990年代)は、毎年12月から3月になると、大勢(ときには20匹以上!)のオス・マンタが連なってメスを追いかけまわすシーンを、潜れば頻繁に目撃できた。タイミングがあうと、目の前でバーンと交尾らしきものを見れるときもあり、そんなお忙しい最中のマンタの渦の中に入ろうものなら、「ジャマだ、ジャマだ、ジャマだ~~~」って感じで、マンタにハタカレちゃったダイバーもいたものだ。
それが、1998年頃から、なんとなくマンタの数も減ってきて、上記のような交尾行動を見るチャンスも、明らかに少なくなった。それと対称的に、「マンタならヤップ」という
宣伝によって、
マンタを見に、世界中からたくさんのダイバーが来るようになり、ダイビング・サービスの数も、今では5つに増えた。
一方、道路舗装や家の建設などでどんどん陸地が削られ、98年のサンゴの白化の影響もあいまって、ダイバーが主にマンタを見に集まる西と東の水路の自然環境は、目も当てられないほど低下している。水路の底質は「砂」から「砂泥」にかわり、頻繁に藍藻類が発生し、マンタが頻繁にやってきてクリーニングされていたサンゴの群生は見るも無残に死んでいく。それとともにマンタもクリーニングを受ける場所を移動して、ダイバーもそれを追って移動するのだけど、去年あたりから、「ここで待ってると必ずマンタが来てクリーニングを受けるよ」という場所が、ほんとうに少なくなってしまった。待っても待っても来ないので、ダイバーは移動してマンタを捜すようになる。すると、遠くの方を泳いでいたマンタを見つけて、追いかける、マンタは逃げる、ダイバーは追いかける...の繰り返し。今では、ヤップのマンタはダイバーを見たら「チッ、またいるよ」と、基本的に避ける傾向が定着してしまった。
昔々のヤップでは、マンタを見に潜る前に、
「絶対に追いかけない」 「クリーニング・ステーションに侵入しないで、着底して待つ」 「移動中マンタに出合ったら、進路妨害にならない場所で止って見る」 「触られても触らない」、などのルールを、どのサービスのガイドも潜水前のブリーフィングなどでお客さんに徹底したものだ。もしそれを守らないお客さんがいると、他のガイドから、そのお客さんを連れているガイドに「何やっとるんだ」という意味のハンド・シグナルが飛んだ。当時はマンタを捜して水路の中層を泳ぎまわるなんて、もってのほかの行為とされていたし、そんなことをする新入りガイドがいると、古手のガイドから注意された。
しかし、今ではそれが崩れた。その当時を知るガイドで、今でも現役で潜っているのは、わたしを含めてほんの僅かになったうえ、マンタは少なくなったのにお客さんが増えたので、「マンタを見せろ」という要求に、スタッフ(雇われ)ガイドでは太刀打ちできない。また、オーナーも、目先のビジネスのほうを優先しちゃったりするので、現状のような悪循環が続いている。
きょうのミル・チャネルでは、貿易風が強まってるのと、お月さまがだいぶ欠けてきたせいで、満潮の2時間も前に濁った水が流れ出しはじめ、ほとんどのダイビング・ボートが到着したときには、透明度も15m以下になっていた。5隻のボートから40人近いダイバーがほぼ同じ時間帯に海に入り、水路の各所に展開、そんな中を3匹のマンタが、あっちこっちをウロウロしていたのだけど、彼らがわたしの側を通りすぎるとき、なんだか、すごくかわいそうになっちゃった。
そんなわたしの気持ちが通じたのか、マンタから受け取ったメッセージは以下のとおりだ。
発信人:マンタの若衆頭〇△
サブジェクト:[緊急]ヤップのマンタのプライバシー保護に協力を要請
拝啓、突然のメイルで失礼します。
僕は当年3歳の♂マンタで、われわれの世界ではまだペーペーなのですが、現在、ヤップのマンタの若衆頭を拝命して、日夜、若いモンの統率と待遇改善に、無い知恵を絞っております。こうしてsuyap様にメイル差し上げることを決意したのは、きょうお側を通りすぎたときに、何かをビビッと感じたからです。あのとき、僕たちのことを、「かわいそう」って思ってくださいましたよね?マンタはニンゲンより第6感が発達してるので、しっかり感じ取れましたよ。それで、まずお礼を申し上げたいと思いました。
それと、できることなら、suyap様を通して、少しでも多くのニンゲンに、僕たちの窮状をお伝え願えないか、とも思いました。
よくご存知のように、いまは、僕たちマンタの恋の季節です。そして、これもよくご存知のように、現在ヤップに常住するマンタは、僕の母さんから聞いた10年前の状況とは違って、とっても数が少なくなっています。だから、僕たちの恋の対象となる♀の数も少なくて、それだけでも大変なのに、僕たちがミル・チャネルに入るたび、たくさんのダイバーが発する、ビビ~ってものすごく強烈なマンタ狙いのビームを感じてしまって、そうなると、僕たち、急に萎えちゃうんです。もう、恋心どころじゃなくなっちゃうんです、あはは。
だから僕たちはいま、貿易風が強くてニンゲンが絶対に潜りに来れないゴフヌー・チャネルの、それも流れビンビンの場所に移動したり、ニンゲンのいない時間帯になるのを待ったり、恋のフィーリングを自己調整する必要に迫られてます。誰だって、あんなの覗かれるの、嫌ですよね(笑)。でも、覗くだけなら、いいんです。僕のお母さんが若かったころも、たくさんのダイバーが見ていたそうです。だけど、最近のダイバーは、すごいんです。追いかけてくるんです、どこまでも。それも、あっちからも、こっちからも...
そんなヤップを見捨てて、もっと平和で環境の良い島に移動した仲間もいます。このままでは、そういうマンタもどんどん増えると思います。でも、年老いた親の面倒とか、そのほかの理由でヤップを離れられないマンタもいます。そういうマンタに、静かで平和な暮らしを取り戻すには、まずダイバーの協力と、それを通したニンゲンの理解を幅広く得るしかないと思いました。
僕たちは、1日のうちの限られた時間に、ダイバーが僕たちを見に来るのは受け入れます。だけど、せめて母さんが若かった頃のような、一定のマナーを持って来てくれるようにお願いします。すなわち、〇僕たちの進路妨害をしない(マンタは急には止れないんだから)
〇僕たちを追い回さない(これ、マジで恐怖です)
〇僕たちの大事なクリーニング・ステーションに座りこんだりサンゴに触ったり蹴ったりして、環境を壊さない。
そして、もちろん、
〇僕たちを触ろうとしない。
僕たちの気持を理解してくださるsuyap様なら、こういうルールをダイバーの間に再び徹底させることにご協力いただけるのじゃないかと思いました。
どうか、僕たちを助けてください。
マンタ〇△拝
ということなので、ヤップに来られるダイバーの皆さん、ダイビング事業者の皆さん、よろしくお願いします。
ヤップで、マンタとハッピーな出会いをするには、上記のルールを守って、マンタの気持を読み取ろうとすることが大事だと思う。「絶対にマンタを見たい!」という気持をビビ~っとマンタ狙いのビームを出すのじゃなくて、「マンタも見れたらいいな。見れますように」とさりげない「願い」にとどめて、他の生物や海という自然全体に関心を持つこと(そうすると、マンタ・ビームが拡散されて、マンタも安心-笑)。それと、大人数で潜らない、ベストな潮まわりを選ぶ、などの配慮も、とっても大事デス。
ところで、子供のいないアッキーや自分のことまで「健全ではない」と言われたようなものなのに、なぜか、「うちゅくしい国」の晋ちゃんは、文字通り身を呈して柳沢伯夫センセーを守りぬいた。ところが、肝心の柳沢センセーは、ほれ、このとおり、晋ちゃんが頑張って答弁している最中に、大あくび(笑)。
きっこちゃんも書いてたけど、柳沢センセーのオクサンは「版画家」で、ダンナのために版画をせっせと刷って高い値段で売り歩くという忙しい仕事のかたわら、ちゃんと子供を2人「つくって」いる「健全な」お人らしい。こりゃ、晋ちゃんとアッキーより、数段、役者が上ですな(笑)。
写真は、
zara's voice recorderさんとこの「柳沢厚労相 1枚の写真」から拝借しました。
zaraさん、ありがとうございました。
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