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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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ヤシガニ到来!

ヤシガニ到来!_a0043520_1913334.jpgヤップ州のユリシー環礁モグモグ島の友人から、ヤシガニが届いた。

とはいっても、ヤップには宅急便なんかないから、月1~2回の連絡船でヤップに来る人に託けられ、その人がわたしに連絡をくれて取りに行く。「生ものだから、できるだけ早く取りに来るように」っていうから、またアレかな?と思って行ってみると、やはりアレだった(笑)。それも10匹!

ヤシガニ到来!_a0043520_1914736.jpgずいぶん前にも、彼女からヤシガニが届いたことがある。箱を開けてみると、3匹のヤシガニが、タイヤのチューブを紐状にしたゴムバンドできっちり結わえてあった。船で運ばれて日数も経っていたので、迂闊にも死んでいるものと思ってチューブを切って洗い始めたものだから、さあ大変!3匹のヤシガニがゾンビのように蘇えり、キッチンのシンクを乗り越えて、家中を這い回り始めた。

ヤシガニは、その強力なハサミで固いヤシの実の殻を割って食べるくらいだから、人間の指を挟みきるなんて朝飯前だ。わたしは恐怖に慄いて椅子の上に立てこもり、誰かが来て3匹を再び捕獲してくれるのを、ひたすら待っていたっけ...

そんなエピソードを、後日、彼女にしたことがあったかもしれない。今回はぜんぶ茹で上げて、カチカチに凍らせてあった。ちなみに、甲殻類を生のままで冷凍すると身が1/3以下に痩せる。このように茹でて冷凍するのが原則だ。




ヤシガニ到来!_a0043520_19144515.jpgヤシガニというからカニの仲間と思われがちだが、実は彼らはヤドカリの仲間で、オカヤドカリ科に分類される。学名Birgus latro、ヤップではアユイと呼ばれる。生きてるヤシガニの写真が手元のないのが残念だが、暗紫、灰、青などの混じった、なかなか威厳のあるご容姿だ。

ヤシガニはもともと海の生物だったのが、陸に上がってきたのだそうだ。今でも、陸上で交尾したあと、メスは自分の腹の裏側に卵を産んで数ヵ月育て、ゾエアと呼ばれる幼生となったものを海に放出する。幼生は、しばらくプランクトン生活を送ってから海底に降り、貝殻を見つけてヤドカリ生活に入ったのち、海岸を目指して上陸するが、しばらくはヤドカリ生活を続ける。やがて(入れるサイズの貝殻もなくなった頃?)貝殻を脱いで更に成長を続ける。いったん上陸すると水中で生活できる(エラ呼吸?)機能は失われ、ヤシガニを水につけるとおぼれるという。(台風で高潮が来る前に、彼らは予知して逃げるのだろうか?)

ヤシガニの分布はインド洋と西太平洋に限られ、日本では奄美諸島以南に生息する。陸に上がって成長したヤシガニは海を渡れないので、短期間の幼生のうちに長距離を移動して分布を広げるのは困難だろう。

ヤシガニの成長は極めて遅く、メスが産卵できるようになるまで、生育の場所や環境の違いもあるが、10年近くかかるという。また非常に長生きで、軽く50年以上は生きるらしい。だから、ここに載せた写真のヤシガニも、ゆうに20歳を越えた個体かも。

こういう成長の遅い生物は、乱獲に弱い。ニンゲンが自給自足の採集生活をしている間は、需要と供給のバランスが取れているが、「ヤシガニを取ってレストランに売ろう」というような資源の換金化が始まると、あっという間にいなくなってしまう。現に産地のヤシガニ資源はどんどん減っており、太平洋諸島では、甲羅の長さが4インチ(約11センチ)以下のヤシガニを捕ってはいけないことにしている。とはいっても、まだヤシガニが豊富な島ではそういう危機感も働かず、わたしの友人のように、「喜ばしてあげよう」という単純な善意だけで、このような大量の(中には規格以下のもいます-涙)ヤシガニを送ってくれるのだ。

一方、ヤップ島では、めっきりヤシガニが少なくなった。それでも15年くらいまえは、まだ田舎の道をのっそり横切っているのを見かけることもあったが、その道も今はニホンのODAで舗装されてしまったし...

ヤシガニ到来!_a0043520_19151664.jpgで、ここまで薀蓄を書いてみたけれど、既に茹で上がっているヤシガニは、ちゃんと食べてあげないとバチがあたるし...(笑)。

大きなハサミや腕の肉も美味しいが、やはりヤシガニの醍醐味は、腹部(写真右の部分)に溜まっている濃厚なミソの部分だ。ココナツ・ミルクを更に濃厚にしたような味で、食べ過ぎるとホントに鼻血ブーになりそう。このミソにハサミや腕の肉をディップして食べるのが、正当なヤシガニの食し方デス。

ヤシガニ到来!_a0043520_1915591.jpgところで、ヤシガニは、身の部分は大丈夫だけど、生育する島によって、内臓が毒化するので注意が必要だ。毒化の原因は、その島に生育する植物(ハスノハギリという説もあり)をヤシガニが食べることによるらしい。

実は、ヤップ島のヤシガニの内臓は毒化している。だから、ボディを傷めないように茹でた後、細心の注意をはらって解体し、頭部の一部と腹部から、ていねいに消化管を取り除く。それを怠ると、死ぬ思いをする(ほんとうに命を落とすこともある)らしい。

それにたいして、今回届いたヤシガニは大丈夫な島のもの。消化管を取り除かないで食べても平気なくらいだけど、未消化な黒っぽい色の残ってる腸は、あまりお味も良くないので取り除いたものが、この写真。

[ヤップの民話]ヤシガニに助けられた青年の話


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by suyap | 2007-02-02 22:30 | ヤップの伝統食
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