このキノコの写真、数日前から「非公開」でアップしてあったのだけど、なかなか本文が書けないまま間があいてしまった。もちろん、全員ヤップのキノコです。
キノコの写真を用意したきっかけは、田中宇の国際ニュース解説「
閉じられるアメリカの核の傘」を読んだからだが、そのまま日が過ぎているうち、自民党の山崎拓が平壌訪問というニュースが入ってきた。ありゃりゃりゃりゃ...
去年うちは、安倍政権打倒の掛け声のもと、パトリオット・ミサイルの沖縄配備にしても、それに続く知事選にしても、教育基本法にしても、そしてもちろん共謀罪にしても、ともかく明確なテーマがあり、それについて自分の意見を書くのは楽だった。
ところが、考える人の輪の広がりはあったとはいえ、選挙も防衛「省」も教基法も結果的にぼろぼろと破れたうえ、民主を含めた政界は大迷走、そこへきて打倒を目標にしていた安倍政権自身が、今やAbEndな立場からみても気の毒になるほど(笑)、満身痩躯になっている昨今...この状況を、いったい、どう解釈したら良いのだろうか...?
そんな不安な「見えにくさ」の中で、もやもやした苛立ちを覚えていた。
「なんか、変だぞ」 と。
田中宇の
先の記事によれば、アメリカが、ニホンの上に差しかけていた核の傘を、早急に閉じようとしているのは紛れもない事実らしい。ニホンの政治家でいち早くそれを察知したのが、中曽根康弘だという。
日本の政界で最初にアメリカの衰退を前提とした議論を呼びかけたのは、中曽根康弘元首相である。
彼は昨年9月5日の記者会見で「米国の態度が必ずしも今まで通り続くか予断を許さない。核兵器問題も研究しておく必要がある」と述べた。この発言が出たのは北朝鮮の核実験(10月初旬)より前で、唐突な印象を与える発言だった。
~中略~
その後、北朝鮮の核実験を経て、外相の麻生太郎、政調会長の中川昭一といった、自民党の主な政治家から「日本が核武装すべきかどうかについて議論すべきだ」という発言が相次いで出た。彼らの主張に共通しているのは「議論すべきだ」と言いつつ、その一方で「私自身は、アメリカの核の傘がある限り、日本は独自核を持たず、核の傘の下にいた方がよいと思っている」とも言っていることである。
~中略~
アメリカの抑止力に頼っている日本の政治家としては「もうすぐアメリカが衰退するかもしれない」と発言することは、自国を危機にさらすので、できない。だから、はっきり理由を言えないのだけれど、核武装議論に象徴される、日本独自の防衛力の保持についての議論を始めた方がよい、というのが中曽根、麻生、中川らの発言の真意だと思える。
~中略~
日本の中枢は、一昨年までは対米従属を強化していたが、昨年後半から、もうアメリカに頼ることができなくなりそうだと気づき、方向転換を始めたのだろう。
一方、安倍政権は発足3ヶ月足らずで、すでにボロボロの状態だ。外部の反安倍勢力だけで、ここまでスキャンダルを晒すことは無理である。これは、自民党内のある勢力・官僚・マスコミが関与していると見るのが自然だ。
そこへもってきて、「コイズミ復活」がチラホラ囁かれ始めた。
「悪い冗談はやめてくれ~~~」
国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」
小泉前政権が日本を核戦争に導くためのサプライズ「横田めぐみ」<山崎拓が訪朝した目的>
そして山崎拓が、訪朝した目的は、
核開発のお金を北朝鮮に渡すことであると思われる。
北朝鮮に、プルトニウムがないはずであり、これ以上、核実験はできないのでは
ないか?
おそらくプルトニウムを購入しないと、北朝鮮は、核実験もできないだろうし、
日本と戦争できないので、米国としては、いらだつことになる。
~中略~
<横田めぐみというサプライズ>
そして忘れてはいけないのは、サプライズである。
小泉が訪朝したときに金正日はこういうだろう。
「感動した!横田めぐみさんを帰す」
というはずである。
http://www.asahi.com/special/abductees/TKY200701090071.html
そしてそれを「国際的に演出するために」
きちんと国連でも上映された。
まあ横田めぐみさんが帰ってくるかどうかは別にして、小野寺が参考として挙げていた原田武夫の『騙されない日本人のための投資戦略』
第21回 滅びゆく日本人と生まれ出でる日本人は、近い将来を生きるために、非常に示唆に富む情報を提供している。
まず、日本は新年早々から北朝鮮問題が急激に展開し始めることによって、大打撃を受ける。そのショックで立ち直れなくなる可能性が高いのが、安倍晋三総理大臣が率いる日本の現政権だ。マーケットの論理を知っている者が一人でも総理の周りにいれば事前に察知することのできた展開を読むことができず、安倍政権は失速していく公算が大きい。
更に原田は昨年夏あたりから衆議院議員たちが既に「臨戦態勢」に入っている様子なので、衆参両議院選挙の可能性が高いとし、株の世界でも、
選挙資金を捻出するための「選挙相場」、
改正会社法の施行に伴う「三角合併」の解禁=米系を中心とした外資による日本買いの始まり、
「団塊の世代」の大量離職=大手メディアに煽られた「にわか個人投資家」の大量出現、が起きると予測する。そして、多額の国内資産が「外資集団」へと流出する。
そんな混乱を予測しながらも、原田はこう結ぶ。
かつて、中国大陸に君臨する強大な帝国「隋」を相手に、真正面から「日出ずる国」を名乗った偉人・聖徳太子の子孫が私たち日本人である。あの時の「気概」を再び振り絞る遺伝子は必ずや私たちの体の中に残っているはずだ。――2007年は、必死に学ぶ日本人がそのことを思い出す「歴史の転換点」となるに違いない。
このように、2007年は、多くのニホン人にとって
自らと民族のアイデンティティをかけて「学」ぶ年、となるらしい。そして、その中には防衛問題も入っているわけで、軍備、核防衛、そして平和について、国民は本気で考えなければならない状況が来る。
そんなときのために、核抑止力の本質について、しっかりと分析し、立場を決めておきたいものだ。もう一度、
田中宇の文章を借りれば、
日本が核武装するとしたら、その場合の仮想敵は、中国やロシアであるが、いずれも国土が日本よりはるかに広大である。中国と日本が核戦争して互いに5発ずつの核ミサイルを相手に撃ち込んだ場合、中国は、首都圏に3発、関西に2発を落とせば、日本を国家として機能停止させられるが、日本が北京や上海などの主要都市に5発を落としても、無傷の大都市がいくつも残り、中国は国家として生き延びられる。
ロシアとの核戦争の場合、1981年の自衛隊の研究によると、日本では2500万人が死ぬが、ロシアは人口の希薄な極東で100万人が死ぬだけである。国土が狭い日本は、広大な中国やロシアと核戦争しても不利になる。核兵器を持つことが戦争を防ぐことにつながるという「核の抑止力」の考え方は、アメリカとロシアなど、国土の広い国どうしが対峙している時にのみ有効である。だから、日本は自前の核兵器を持つより、アメリカという強くて広大な国の核の傘の下に入っていた方が有効なのだ、という分析が最近、アジアタイムスに出ていた。(関連記事)
この理論で考えると、アメリカが孤立主義に陥ったり、覇権を衰退させた結果、日本がアメリカの核の傘に入れなくなったとしても、それなら自前の核兵器を持てばよい、という話には直結しないことが分かる。
むしろ、核兵器を持たない方が道徳的には「良い国」であり、核兵器を持たないことは、その分だけ外交的な力を持つことができるとも考えられる。
~中略~
北朝鮮が核実験をしたら、日本でも核武装すべきだという主張が増えそうだが、この流れに乗って日本が核武装しても、その後北朝鮮が国際社会の要求に応じて核兵器と核開発施設を廃棄したら、日本も同様の核廃棄せよという国際的な要求が高まることになる。このような展開になると、日本は「非核国」として世界から得てきた良いイメージをも失うことになる。
▼軍事より外交が先
そもそも、もし今後の日本がアメリカの覇権に頼れなくなるとしたら、日本人は、核武装に象徴される軍事の問題を考える前に、もっと根本的な、安全保障の外交問題について考えねばならない。
軍事問題とは敵味方の問題であるが、自国にとってどの国がどのぐらいの敵ないし味方であるかを決めるのは、相手国との外交関係である。相手国との間に紛争があっても、外交的に上手に対処されれば、その国とは敵対せずにすむ。大した紛争でなくても、外交的な対応の仕方によっては戦争になりうる。つまり軍事とは、外交という土台の上に乗っているものであり、外交の問題を考えずに軍事だけを考えるのは意味がない。 (色字はsuyapによる)
そして、その「軍事」だけをニホンに優先させて儲けようという勢力に操られた政治家の筆頭がコイズミ一派なのだ。だから、ニホンとアジアの平和な将来のためにも、コイズミを絶対に政権の座につけてはならない。おそらく、その「想定」以上のアフォーさ加減に、アメリカ様も安倍に手を焼いた結果が、いまの安倍タタキの真相かもしれない。
再び小野寺に戻ると、彼はこう提案する。
われわれは、次期自民党総裁を、福田氏擁立に誘導したほうがいい。
麻生氏という話も出ているが、麻生氏は、森派ではない。
ということは、下手すると森派は、小泉再登板でなどと言い出す可能性が
ある。ということは、国会議員に信頼のある福田氏を押したほうが
よいと思われる。
今回もまた、引用の多いてんこ盛りの記事になってしまったが、これも無知なわたしの「学び」の作業の一環として、お許し頂けたらと思う。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
よろしかったら
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