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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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アドブウェ村集会場の屋根葺き替え

アドブウェ村集会場の屋根葺き替え_a0043520_23485360.jpgちょっと古い情報だけど、今月に入って間もない週末、ウェロイ地区のアドブウェ村に行ったら、ちょうど男衆が総出で村の集会場(ペバイ)の屋根を葺き替えているところだった。

ヤップの伝統的な建物の屋根は、ココヤシかニッパヤシの葉で葺かれている。ココヤシの葉だと寿命は3年、ニッパヤシだと4~5年が限度だそうだ。この集会場では、今回はニッパヤシの屋根材を使っていた。

屋根に登ってズラリと並んだ男たちに、下から幅2mくらいに作った屋根材を投げ上げて、上の男たちは、それを紐でくくっていく。屋根の下のほうから順に上に重ねていくことにも注目していただきたい。これが反対だと、雨水が建物の中に入ってきてしまう(笑)。




アドブウェ村集会場の屋根葺き替え_a0043520_23582182.jpgこちらが、葺き替える前の状態。かなり老朽化していて、ところどころ雨漏りがするようになっていた。

集会場の正面反対側の木陰には、村の年配の男たちが座って、じっと作業を見守っていた。また、写真の右下にあたる建物の暗がりには、実際の作業を采配する中堅どころの男たちがいた。屋根の上に登っているのは、10代後半から20代の青年たちだ。ヤップの伝統技術の伝達は、このようにして上から下へ、年配者から若い世代へと伝えられている。

このように、村の共同作業や集会は技術伝達の学校という意味もあるので、原則として「総出」だ。何かの都合で出られない場合には、金銭での「ペナルティ」が課せられる場合もあるし、作業に出た人へのパンや飲み物の差し入れを要求されることもある。うちのような観光業には、仕事は土日に関係なくあるから、ペナルティを払うために給料を前借りしてまで出勤してくれるスタッフがいたりすると気の毒になる。もちろん、「土日は働けない」とはっきり会社の仕事の方を断る者もいる。

ペナルティも払わず、差し入れもせず、共同作業をサボり続けると、やがて「村追い出し」の刑が待っているから、みんな会社の仕事なんかより、ずーっと真剣に出席するようだ。というわけで、どこのサービス業も、週末スタッフ確保には苦労している。こういう村落活動はヤップらしさを保つ大切な要素だと考えれば、まっ仕方ないか、と思うしかないのだが。



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by suyap | 2006-12-27 23:44 | ヤップの伝統文化
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