静かなクリスマスの日、長いこと台所に転がっていたタピオカを煮た。
タピオカは南米ブラジル原産で、17世紀以降、奴隷貿易をする西洋人を通してアフリカに伝わり、そこから世界に広まったという。厳密には、タピオカというのはイモ(地下茎)の部分だけを指し、植物としての名はキャッサバというのだそうだ。でも実際には、イモも木もタピオカと呼ばれていることが多い。ヤップ語では、両方とも
ティヨガン(Thiyogan)だ。
世界中のイモ類の生産量としては、ジャガイモに次いで堂々の2位、3位のサツマイモよりもずっと多いらしい。澱粉などに加工して、製品化しやすいせいもあるのだろうか。
タピオカ・ビーズとかタピオカ・パールといわれる、
タピオカ澱粉を糊化させて粒状に加工したものが出回るようになって、タピオカの名前はニホンでもかなり広まった。またそれが、おかしな混乱を招いたりもしている。
島内観光のとき、ちゃんと説明しないで木だけ見せていると、「ああ、この木に、あの『実』が生るんだね」と思われてしまうことが多い。みなさーん、タピオカ・ティや中華料理のデザートなんかに入っている、あの丸い粒々は、タピオカ(キャッサバ)の実ではありませんよぉ~~~(笑)。
ヤップのタピオカ料理にも色々ある。なかでも、イモをすりおろして餅状に加工したものがわたしは大好きだが、これは作るのに手間も時間もがかかるので、今回は簡単にココナツ・ミルク煮にした。
まず外皮を剥いて、適当な大きさに切る。
あとで加えるココナツ・ミルクの味が染みやすいように、10センチ長さの4~6つ割りにしてみた。
次に、ひたひた位の水を入れて、イモにスーッと串が通るようになるまで煮る。
火が通ると、写真のように、だんだん黄色味が増してくる。煮える時間は切り方にもよるが、だいだい20~30分くらいか。
以前にも書いたけど、ココナツ・ミルクは味噌のように扱うべし。グラグラ沸かすと油が分離して味が落ちるので、材料に火が通ってから最後に加えて、ひと煮立ちしたらすぐ火を切り、ココナツ・ミルクの味をゆっくり材料に染みこませる。
ハイ、出来上がり。
さっぱりしたタピオカの食感と、ココナツ・ミルクの濃厚な風味が合わさって、オカズがなくてもパクパク食べてしまえる一品だ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
よろしかったら
人気ブログランキング地域情報 &
にほんブログ村海外生活ブログにクリックをお願いします。
ヤップのマンタ:
http://yaplog.jp/mantas/
ヤップ島あれこれ:
http://yaplog.jp/suyap/
ヤップ島の旅案内:
http://www.naturesway.fm/index2.html