ニホンの国怪(会)でついに教育基本法『改悪』法案が可決されてしまった昨日(12月15日)は、朝から一日中海に出ていたので、わたしの精神はなんとか均衡を保つことができた(笑)。やっぱり、自然の中にいるのが一番いいなあ。
海に出てた理由は、ダイビング・ボートを舫うブイの修復と設置のため。現在ヤップに5軒あるダイビング・サービスのうちの4軒が、ボートやマンパワー、それに必要資材(資金)を提供しあって、このプロジェクトが実現した。
右(上)の写真は、前日みんなで用意した設置用のブイ。こういう作業は若手スタッフのロープ・ワークの練習にもなって良い。今回、ロープは新調したけど、ブイはそれぞれのサービスが持ち寄った。これらはニホンの漁船などで使われている巻き網や延縄用の浮きで、太平洋のあちこちにプカプカ浮いているから、ヤップのまわりでボートを走らせていてもけっこう拾うのだ。
ヤップ島の主だったダイビング・サイト(ニホンでは和製英語でダイビング・ポイントとも呼ばれる=ダイバーが潜る場所のこと)に、アンカーでサンゴを壊してしまわないようにボートを係留するブイが設置されるようになって10年になる。
そもそもの始まりは、1996年の3月、ヤップ州海洋資源管理部(Marine Resources Management Division)が予算をとって、なんとグリーンピースから水中掘削機まで借り、フロリダから専門家まで招いて、外リーフのまわりとチャネルの主だったダイブ・サイトに26個のブイを設置したことによる。当時は
うちを入れてたまだ3軒だったダイビング屋も、ボートやマンパワーを提供して協力した。そのときサンゴに埋めた26個のピンは、いまだに健在だ。「ここのピンの穴はわたしが掘ったんだよー」なんて、思い出のある場所も多い。
左の写真はブイを設置するピン打ちのために掘削したハマサンゴの骨格。このサンゴはポリプが小さいので、40センチくらいの深さに開けた穴に練ったセメントを入れてピンを埋めるのだけど、セメントがサンゴの骨格の隙間から流れ出さず、最適だった。
こっちは失敗作のダイオウサンゴの骨格。サンライズ・リーフというダイブ・サイトに今でもピンは健在だが、ご覧のとおり骨格が粗いので、セメントを入れても入れてもどんどん隙間から流れ出し、結果ピンのまわり広範囲のサンゴを殺してしまうことになった、傷心の思い出作だ。
こうしてせっかくスタートしたヤップの係留ブイ・プロジェクトだが、その後の管理はなかなか上手く行かず、設置したブイは大きな嵐のたびに無くなったり壊れたり、誰かに持って行かれたりするし(笑)、お役所は予算がつかないと動いてくれないし...で、なんとなく、個々のサービスが任意で直したり、新しいブイを設置したりしてきた。それが嵩じて最近は、「このブイは俺んちが打ったものだから、他店のボートはお断り」なんていうことも目立ち始めた。
それで、「こんなことじゃあ、いかんね」ってことを、各サービス有志が言い出して、今回めでたく
官に頼らず民間で協力してブイのプロジェクトがスタートしたのだった。とは言っても、毎回、持ち寄りと自費でブイの維持管理するのではたまらないので、ゆくゆくは官の援助も得られるように努力していこうということになっている。
ところで、昨日の海の中は最高!!!だった。
南の先端から西側のリーフをミル・チャネルまで北上しながら作業したのだけど、サカナも多いし、浅いところのサンゴも元気だったし、おもわず仕事を忘れてフラフラ遊んでしまったりもしたのだった。いかん、いかん(笑)。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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