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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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ウニ・ウニ・ウニ☆シラヒゲウニがやってきた(笑)

ウニ・ウニ・ウニ☆シラヒゲウニがやってきた(笑)_a0043520_2056899.jpgウニをたくさんもらった。

ヤップで食用されるのはシラヒゲウニ(Tripneustes gratilla)で、直径は5~8センチどまりの、トゲが短くて可愛いウニだ。ヤップ語ではヨッ(Yoq)という。タカセ貝がヨコヨコだから、海の中から拾ってくる食べ物にはヨで始まるものが多いのかもしれない・・・というのは、わたしの勝手な想像だから信用しないように(笑)。

ウニ・ウニ・ウニ☆シラヒゲウニがやってきた(笑)_a0043520_20581347.jpg久しぶりのウニにルンルンしながら、まずはブログ用の写真撮影。上の容器に入ったウニの写真でもお分かりのように、シラヒゲウニにはトゲが白いのと橙色のがある。

ウニ・ウニ・ウニ☆シラヒゲウニがやってきた(笑)_a0043520_20585286.jpgこちらが橙色の方。別にオスとメスで色が違うわけではなく、ただの色彩変異らしい。以上2つの写真はウニを真上から撮ったもので、実はウニの肛門はこちら側にある。

ウニ・ウニ・ウニ☆シラヒゲウニがやってきた(笑)_a0043520_2103442.jpgウニをひっくり返した状態が右の写真で、こちら側に口がある。トゲや硬い皮で「武装」した表側と違って、ウィーク・ポイントだ。

口の中は、多数の骨と筋肉でできた噛み砕くための器官があって、その内側に内臓がある。海藻や付着動物のほか砂泥表面の微生物を食べているので、腹の中は砂でいっぱいだ。

ウニ・ウニ・ウニ☆シラヒゲウニがやってきた(笑)_a0043520_20595265.jpgシラヒゲウニは、左の写真のような海草が繁る「藻場」にたくさんいる。水深は満潮時でもせいぜい1.5メートルくらいだ。砂泥の上でなぜだか海草や落ちてきた木の葉などを身体のまわりにつけている。強い光から身を避けるためだともいうが、サンゴの下に隠れているものも多いからそうかもしれない。

広い藻場の中でもウニがたくさん集まるスポットのようなものがあって、そこに行けば、ウニは泳いで逃げられないのでたくさん採れる。また、「雨の続いたあとのウニは身が小さい」という。

ウニ・ウニ・ウニ☆シラヒゲウニがやってきた(笑)_a0043520_2111526.jpgウニの中にはオスとメスが一緒のもの(雌雄同体)もいるが、基本的にはちゃんとオスとメスにわかれている(雌雄異体)。それを初めて知ったときは「へえ~」とは思ったが、あまり深くは考えなかった。ところが今回のように、ウニをたくさんもらって次々にあけて食べていくうち、不安になってきた。「どうして、あけたウニにはハズレなく卵があるのだろう?」

ウニ・ウニ・ウニ☆シラヒゲウニがやってきた(笑)_a0043520_212115.jpgそこで調べてみると、わたしが「卵」だと思って食べていた部分は、実はウニの卵巣や精巣、つまり生殖巣だったのだ。メスは赤褐色、オスは黄褐色っぽいというから、上の写真のほうがメスの卵巣で、左(上)の写真がオスかもしれないが、肉眼では見分けがつきにくいし、味も変わらないのだそうだ。

と、ここまでウニのお勉強をしたところで、早速食べる作業に取りかかった。

このウニを取ったのは雨のあとなのか、あるいは産卵時期をはずれているのか、どのウニも生殖巣はあまり大きくなかった。ほんとうは全部取り出して、ウニ丼とか寿司(!)とかにすればいいのだけど、今回もまた、あける端から食べるのが止まらなくなってしまった。

ウニは冷凍すると身が溶けたり、にがくなったりする。だから新鮮なうちに食べるしかないという理由をつけて食べ進むうちに、とうとう12個全部を平らげてしまって、さすがに当分ウニの顔を見なくてもイイっていう気持になった(笑)。

なんと世界で採れるウニの8割はニホンで消費されるのだそうだ。マグロやエビ・カニだけでなく、ウニまでニホン人が食いつくす!ヤップにもウニが大好物の人はいるが、ニホン人ほどではない。それに、食べるためには自分で採りに行かなきゃならないものね。お金さえ出せば好きな食べ物が手に入るというのは、地球にとってはたいへん不幸なことかもしれない。


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by suyap | 2006-11-24 20:53 | ヤップの伝統食
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