お天気が安定してきたし小潮で水路の中は濁っているので、今日は南のポイントに潜りに行くことにした。午前中は潮がまだ下げ続けるのでスコーンという透明度はあまり期待できないけど、そこはやはり「南」、毎回どんな海が見られるか楽しみだ。ところが、島の最南端が切れてリーフが南西に大きく張り出しているところにくると、なんだか異常な物体が見えてきた。
「えっ、マジ?」
きのうコロニアの港を出航したバージのことを書いたけど、なんと、それが南西のリーフのすぐそばでアンカーを入れて停泊していたのだ。遠目ではリーフに乗り上げてるようにも見えて心配したが、近づいてみると、それはマジックキングダムというダイビングのポイントの真沖だった。
肉眼ではマジックキングダムのブイ(ダイビングボートなどが投げるアンカーのダメージからリーフを守るために、ヤップでは1996年に州政府・海洋資源局が予算を取り、ネイチャーズウエイを含む各ダイビング業者からもマンパワーを提供して、主だったポイントに係留ブイを設置した)のすぐ近くに見えたので、「うわっ、今度は水中ダメージかあ~~~」とドキドキしながら海に入ったが、
幸いバージはダイバーが潜るエリアより沖にいたので、巨大なアンカーがサンゴをぶち壊している恐怖のシーンを目撃することはまぬがれた。それにしても風向きが南西に変わるとズルズルと流されてリーフにぶち当たる距離である。おそらくヤップ・カバーンズからこの近くまでずっとドロップオフが続いていて、このマジックキングダムからスロープになるので、船としてはアンカーを入れやすかったのだろう。このバージのいるあたりの水深は、5~60メートルといったところだろうか?そこにもサンゴはあるので、ダイバーが目撃できないだけで、ダメージは当然あるだろう。潜ってる間中、シパダンの事件がすーっと脳裏から離れなかった。
水中はリーフから流れ出る濁った水と、沖合いの澄んだ水のグラデーション。魚影は少なめだったけど、定番のギンガメのほかに、タイマイや小ぶりなツムブリの群れも来て、元気の良いサンゴの中をゆっくりドリフトできる気持ちの良いダイビングだった。写真は安全停止中に見つけたヒラムシの仲間。
次に潜ったヤップカバーンズでも、ちょっと大きな魚には恵まれなかったが、たくさんの「穴」めぐりや地形、ドロップオフに群れる小さな魚たちをたっぷり楽しんだ。写真は以前も登場したハダカハオコゼ、今日はヤギの上にちょこんとお座り(笑)。
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http://www.naturesway.fm/index2.html
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