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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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フジテレビ「カスペ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その壱

天候: 曇
風向: 東
風力: 6ノット
気圧: 1010hPa
湿度: 94%
気温: 25.3℃
過去24時間の最高気温: 28.9℃
過去24時間の最低気温: 22.2℃
(5月11日午前6時59分現在のヤップ気象データ)

フジテレビ「カスペ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その壱_a0043520_7414564.jpgどうも雨勝ちなお天気が続いている。フィリピンのほうに行ってる熱帯低気圧が雨雲を引きづってるし、ヤップの東にも雲がいっぱいだ。風が東にまわったので、島の西側のリーフは穏やか。なぜかこのところミルチャネルではマンタが見にくいので、まだ波や流れの強いゴフヌーでどのサービスも潜ってるけど、いま来ておられるお客様方は素晴らしいナチュラリストで、「どんな海でも楽しめる。ヤップの良い海を紹介してください」ってことなので、ちょっと天候と海況は優れないのだけど、そんな中でベストなポイントを選んで潜る、ガイドとしても嬉しい限りの毎日なのだ。

フジテレビ「カスペ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その壱_a0043520_7422521.jpgそれで、このところ夜の10時を過ぎると上の瞼と下の瞼がすっごく仲良しになってしまう癖がついてしまって昨夜も早く寝たので、朝仕事に行く前にこれを書いているのだけど、昨日のダイビングの一本目はノースファニフウォールというポイントで潜って、ブルーに抜けた水の中で浅場の見事なサンゴを堪能した。ここは台風とその後のオニヒトデでサンゴがみんなやられちゃったのだけど、浅いところからどんどん回復している。上の写真は、その様子。次に潜ったミルコーナーでは、きれいな水がミルチャネルに流れこみ始めたときだったので、水路から出る濁ってプランクトン豊富な水を求めるサカナたちの大宴会中だった。グレーリーフシャーク、クロヒラアジの群れ、カンムリブダイの群れなどなど、大きいものにずっと囲まれて水路に入って、上がりがけに撮ったオイランヤドカリとモンツキカエルウオの顔(実物は1cm以下です)。

フジテレビ「カスペ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その壱_a0043520_7432527.jpgそれでもって、今日のテーマは海モノかと言えば、そうじゃない。昨日お願いしたヤップのトンデモ・テレビ番組の名前や、ひどい内容の情報が続々寄せられてきた。このブログにコメントを書き込んでくれた、Hideさん、Mukさん、のりたけさん、れんたろうさん、その他DMくれた皆さん、ありがとう!それで、「斬るなんてコワ~い」ってコメントがまた入るかもしれないけど、こういうヤップなど、番組を直接見ることのできない地域の人たちを馬鹿にした、低劣番組を排除するには、やはり「斬る」しかないんで、今回も、この番組を斬ることにした。といっても、わたし自身が番組を見るまでは、寄せられた情報に頼るしかないんで、このシリーズは新しい情報が入り次第書き続けることにして、今回はとりあえず、その壱。

寄せられたどのコメントもDMも、「ひどい内容だ」で一致。あまりにもひど過ぎて、れんたろうさんは録画も消しちゃったって。そうだよ、わたしでもそうするだろう、うちのビデオデッキが穢れるような気がするもん(笑)。それでもまだ録画を取ってある人は、是非連絡ください。

どこのテレビ屋も似たりよったりだけど、特にフジテレビはひどいらしい。ノリタケさんの情報では、どっかの大学の先生がバヌアツやパプアニューギニアを扱った番組に正式に抗議をして、その経緯をウエブサイトで発表している。

バラエティ番組では「やらせ」が許されるのか?
ーフジテレビ「ワレワレハ地球人ダ」を巡ってー
http://ccs.cla.kobe-u.ac.jp/Ibunka/kyokan/yoshioka/wareware.html


「未開人」を捏造し続けるフジテレビ
フジテレビ「あいのり」のパプアニューギニア・ロケについて
http://ccs.cla.kobe-u.ac.jp/Ibunka/kyokan/yoshioka/nariyuki.html


フジテレビ「世界の絶景100選」にみる神秘の演出
-「南太平洋に輝く神秘の湖・ブルーホール」-
http://ccs.cla.kobe-u.ac.jp/Ibunka/kyokan/yoshioka/bluehole.htm


その先生の主張とわたしの言いたいことは、ほぼ同調するのだけど、日本人が日本人を使って(ということは、日本に住んでれば誰でも明らかにヤラセとわかる状況で)ヤラセ番組を作るなら(それが良いとは言わないが)、まだ救いがある。が、しかし、ヤップの人たちも、バヌアツやパプアニューギニアの人たちも、番組を見られないし、見られてもそれが日本社会でどういう風に受け取られてるか分からない状況で、おそらく「この番組に協力すればヤップの(バヌアツの、パプアニューギニアの)観光のためになる」とかって乗せられて、純粋に「協力」「熱演」しているのだ。そして、その人たちが熱演すればするほど、日本のお茶の間では大受けするように編集されて、それが制作側の狙いでもあるのだ。

たとえばヤップのテレビ局が日本にやってきて、ある過疎の村に行って、村人に「明治時代の服装をして番組協力して欲しい。ヤップであなたの村の宣伝をするから」って言うと、どう思う?それで村人が協力して出来上がった番組がヤップで流れて、ヤップ人たちから大笑いされてるのを知ったら、どういう気がしますか?

こんなとんでもない破廉恥が何度も繰り返されるのは、いまの日本の低劣な操作された腐れメディアもひとつの大きな原因だけど、それを見る奴、抗議をしない奴、みんな同罪で、特にわたしが今もっとも腹を立てあきれ返ってるのは、ヤップに居ながら、日本人であればそれがどういう番組であるかわかっていながら、こういう低劣な番組のコーディネートを受け入れた奴だ!この話は最初にわたしのところに来たから、番組企画書、依頼書、全部わたしの手元にもある。それを見りゃ、どんなにヤップの人たちや彼らの文化を馬鹿にしたものを作ろうとしていたのか、一目瞭然なのだ。わたしの言い分に文句があったら、堂々と連絡して来なさい!


「カスペ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」
http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2006/06-148.html



◆ヤップの旅の情報はこちらでどうぞ
http://www.naturesway.fm/index2.html

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by suyap | 2006-05-11 07:45 | ヤップと日本のメディア
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