天候: 曇
風向: 北東
風力: 5ノット
気圧: 1012hPa
湿度: 95%
気温: 24℃
過去24時間の最高気温: 31.7℃
過去24時間の最低気温: 24.4℃
(5月5日午後9時58分現在のヤップ気象データ)
↑のデータのとおり、だいぶ弱まったとはいえ、まだ北東の風が続いている。だから島の西側はべた凪ぎ、ルンルンのダイビング・コンディションなのに、このところミルチャネル(北西側の水路)のマンタはヨソヨソしくなっていて、あまりダイバーに近寄ってこない。いつも何だか忙しそうにしてスーッと通り過ぎていくのが多いのだ。
それだから、ガンガンに流れてて波もあり透明度の低いのがわかってても、マンタをたっぷり見たくてヤップに来ているダイバーのために、どのサービスも北東側の水路、ゴフヌーチャネルに潜るようになった。ゴフヌーのポイントも風がもっと納まると広範囲に潜れて楽しいポイントなのだけど、今はまだ季節的には早すぎるから、「潜りました、流れてました、マンタいました」なダイビングになりがち。で、今日もそんなダイビングが予想されてたけど、お客様も慣れた方たちだったし後ろに控えてるガイドの方にもマンタは寄ってきそうだったので、わたしも小さなデジカメで久しぶりにマンタを撮ってみた。
それで今日見られたマンタは2匹だけだったけど、65分の潜水時間中、45分以上はマンタたちと一緒。もちろん彼らはわたしたちと遊んでるわけではなく、きっと水路の小さなスペースにうじゃうじゃいるダイバーのことをウザッたく思っいながらも、ベラたちが住んでいる「クリーニングステーション」で身体を掃除をしてもらっているのだ。他の場所にもダイバーに知られていないクリーニングステーションはたくさんあると思うのに、なんらかの理由でミルチャネルのようにダイバーを避けないでいてくれるのが、ガイドとしてはありがたい。ゴフヌー側でダイバーとマンタの蜜月がどのくらい続くかは、マンタの気分と今後のダイバーのマナー次第かも。
ゴフヌーの、最近マンタがよく往来する場所は、水深15mくらいの通路みたいなところだから、底にへばりついてじっとしてると、目の前や頭の上をマンタがゆっくり通っていく。もちろん、そのときにバタバタしたり、追いかけたり、触ったりしちゃ、絶対ダメ。マンタの進路を妨害しないように頭を低くして、じっとしてると、こんな真正面からも接近してくる。
↑の個体は、この後わたしの頭上でゆっくり旋回して、今度は←のように横からしっかり「わたし」を観察して行った。こんな感じで、じっとマンタに見つめられてると、『マンタを
見せます』なんていう傲慢で幼稚な宣伝文句は、絶対に言っちゃいけないな、と思う。言うなら主語はあくまでマンタであるべきだ。
こっちのほうはメスの新顔さん。マンタはけっこうな距離を移動している動物で、別にヤップにだけ居ついているわけではない。ヤップであまり良い思いをしなければ、彼らはいつでも別の島に移動できるのだ。だから、そんなマンタとちょっとの間だけ水中で「良いとき」を過ごさせてもらうためには、人間側もマンタの気持ち(?)を尊重して、マナーを持って接する必要がある。それでも今日マンタに会えるかどうかってのは、あくまでもマンタ次第にしておいてあげたいものだ。
「100%マンタ見せます」とか、「絶対にマンタを見たい」とか、売る側も乗る側もどっちもどっちだけど、特定の生物に特化してヤップを宣伝したり、それに乗せられて他の素晴らしい自然に目が行かなくなってしまうのは、とっても悲しいことだ。「わっ、オモシロイ。これ何だろう?どうしてこうなるの?」っていう、センス オブ ワンダーな気持ちをいつも持ってれば、どこの海に潜っても楽しさ100倍なのに。そういう楽しみ方ができるダイバーを増やしていきたいってのが、実はわたしの密かな願いでもあって、こうしてお客様にマンタと見つめあう経験をしてもらった後は、マンタの目を通してもっと他の生物や環境にも目を向けていってもらえるように、頑張ってみたりしている。
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http://www.naturesway.fm/index2.html
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