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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

suyap.exblog.jp

ココナッツの中身

天候: 曇り
風向: 北東
風力: 8ノット
気圧: 1010hPa
湿度: 86%
気温: 25℃
過去24時間の最高気温: 28.3℃
過去24時間の最低気温: 23.9℃
(3月27日午前6時55分現在のヤップ気象データ)

今夜も帰りは遅くなりそうなので、今回も早朝の投稿だ。だから上記の気象データは夜明け直後のもの。曇りって書いてあるけど、実際これを書いている現時点では、かなり雲が切れて晴れてきた。今日も良い天気になりそうだ。

a0043520_7525916.jpg先日ローカルマーケットで芽の出かけたココナッツ(ココヤシの実)を買ってきた。もう外殻が剥いてあったので、このまま植えても育つかどうかわからないが、ともかくココヤシはこのようにして芽を出します(笑)。それで、この芽の出具合、または外殻の状態で、慣れた人には中身の状態の察しがつく。それでもって「この実の状態ならココナツミルク作るのに適してるな」とか、「こりゃー、もう芽が伸びすぎてコプラ(油身の部分)も薄くなってるからダメだ」とか、わかるのだ。ちなみにココナッツジュースの飲めるココヤシの実は、こういうふうに完熟して落ちた実ではなくて、まだ木になっている実を登って取ってこなければならない。それにも色々な段階があって、慣れてくれば実の色からジュースの味はだいたい想像がつく。でも木になっているまだ完熟前の実は、いくら地面に置いて待ってても芽は出ない。

a0043520_7533390.jpgさてこの実を開けるためには、まずまわりの根や毛を取り除くのだが(割ってコプラを削るときに混入するのを避けるため)、ちょっと念を入れて「ココヤシの顔」をきれいにしてあげたのがこの写真。成熟した実に限らず、まだ若い実にも必ず2つの目と1つの口がある。若いうちは目と口の区別がつきにくく、3つの同じような点がついていて、このうちのどれかを突くとポッカリ穴が開いて(実はそれが口)ジュースが飲める。ヤップの伝説では、ココヤシはウナギの頭から生まれたのでココナッツにはウナギの目と口があるのだと言われている。だからウナギは大事な食料の先祖なので、地元の人は絶対に食べたりしない。

a0043520_754135.jpgこの実を開けるには、真ん中の部分を大きな刃物の背で少しずつたたいていく。写真の刃物の歯が割れているのはご愛嬌。実は大きくなったタガンタガンという草(木)を刈ろうとして歯の方が負けちゃったんで、、、

a0043520_7544844.jpg実をくるくる回しながら数回たたいていくと、このようにポッカリと割れる。上手くやるときれいな切り口でわれるが、ちゃらんぽらんにたたくと変な割れ方をして、あとでコプラを取り出すのに苦労する。

a0043520_7551950.jpgこの実の中にはまだ少しだけジュースが残っていた。成熟したココナッツでは、若い実では甘いジュースだったものがどんどん少なくなって、内壁に油身(コプラ)が太り、真ん中にはふわふわの胚乳が育っている。そして残ったジュースは甘みがなくなり油くさくなってて、それはとても飲める代物ではない。実のまわりを白く縁取っているのが、コプラ。これを削って水を加えて絞るとココナッツミルクになる。今回は面倒くさいので切ってそのまま食べた。ココナッツの取れない都会では、削った実を乾燥して売っててお菓子の材料にもなっている。真ん中の白い部分が胚乳で、発泡スチロール的にふわふわしててほんのり甘く、保存が利かないので開けたらすぐにそのまま食べる。

以上、今回は成熟したココナッツをちょっとだけ紹介したけど、南の島の暮らしではココヤシはとっても大事な食材・建材・衣料・その他としていまだに大活躍している。でもたった数十年前の日本の農村の暮らしにも、まわりの動植物を使って自給自足できる生活術がたくさん受け継がれていたのだよね。他の国から来た人たちは、ヤップに来て島の人たちの生活術に感激するだけじゃなくて、その体験を自分たちの先祖も持っていた伝統的な生活術を見直すきっかけにしてもらえたらなあと思うのだ。コンビニでしか食料調達の方法を思い浮かばないような人が増えている日本のような国では、特にね。


ヤップの旅の情報はこちらでどうぞ。
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by suyap | 2006-03-27 07:55 | ヤップの伝統食
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