天候: 曇
風向: 東
風力: 10ノット
気圧: 1010hPa
湿度: 84%
気温: 27℃
過去24時間の最高気温: 30.0℃
過去24時間の最低気温: 24.7℃
(3月15日午後8時54分現在のヤップ気象データ)
これはヤップでカンクンと呼ばれている野菜。日本では「空芯菜」という中国野菜として知られているらしい。わたしが初めてこれにお目にかかったのは、まだヤップに来る前、たまたまパラオのカープアイランドというリゾート島に遊びに行ってたとき。その頃はバリバリの100%穀菜食(精白しない穀物中心の菜食)に励んでいたので、リゾートでひとり自炊していた(笑)。玄米や麺類、調味料は日本から持ち込んでいたが、野菜は現地調達しようと思ってリゾートのローカル従業員に聞くと、「ほれっ」と小道の横に生えているこれを摘んでくれた。「これ、何て名前?」「カンクン」 これが、わたしとカンクンのディープなお付き合いの始まりだ。
パラオでもカンクン、ヤップでもカンクン、どうもフィリピンでもカンクンらしい。いまでこそ、そこそこローカル栽培の野菜が手に入るようになったけど、十ウン年前のヤップでは輸入野菜以外のフレッシュな野菜で店に出回るのはカンクンぐらいのものだった。でも、たいていの家のまわりのとくに湿地っぽいところには、これが植えてある、というか、生えている。
これが切り口。ねっ、中が空洞でしょ、だから空芯菜。そして切り口の少し上を見て欲しい。葉のつけ根の反対側の白いのは根。上の写真のように水を張った桶に漬けておいて必要な分だけ料理して食べているのだけど、2日もすると根があちこちから生えてくるのだ。植え方もいたって簡単。こういう状態のを湿地っぽいところに放り投げておけば良い(笑)。長持ちさせるためには空気を抜いたビニール袋に密封して冷蔵庫に入れておくほうが良いかもしれないが、わたしは、こうしてカンクンの生命力を楽しむのも好きだ、というのは嘘で、ちゃんと全部洗って冷蔵するのが面倒だっただけ(爆)。
でも、こうして切られても切られても根を生やすカンクンを料理していると、元気がみなぎってくるから不思議だ。どんなに学者先生が栄養だのビタミンだの研究しても、この「生命」ってのは作り出せない。動物でも植物でも、命あるものは他の命を「食べる」ことによって己の命をつないでいるような気がする。だから、コンビニの太陽を知らない水っぽいサラダを食べても生命力はもらえないのだ。鶏を絞める場面を知らないまま添加物&抗生剤たっぷりのケンタッキーフライドチキンを食べても、命はもらえないのだ。先祖代々菜食できたのに、人間の金儲けのために腐肉団子を食わされて息も絶え絶えのウシから作ったハンバーガーを食べても、命をもらえないどころか、発狂の素をもらっちゃうのだ。
本来、食べるものは現地調達、可能であれば自分で処理、が理想で原則だと思う。そして人間以外は、みんなこの原則に従っているのだ(一部のペットを除いてね)。そこんところを多くの人間が忘れちゃったことから、今の社会不安やクレージーな地球破壊が進んでいるような気がする。
ヤップの旅の情報はこちらでどうぞ。
http://www.naturesway.fm/index2.html