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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

suyap.exblog.jp

島唐辛子

薄曇りで晴れたり曇ったりの一日、わたしは、ある仕事てパソコンの前に貼りつくはめに。ヤップの暮らしには冷房も扇風機も必要ないのだけど、現代のOA器機はまだ平均湿度80%の世界に耐えられないし、紙類はシロアリさんの大好物なので、やはりオフィスにはエアコンをつけている。赤道に近い島にいながら、長袖の上着を羽織ってデスクに向かう図は、けっこうシュールだなあ、、、

a0043520_22105380.jpgんでもって、目はかすむし体も冷えたので、気晴らしに2月10日に書いた大家さんのトウガラシ収穫して、トウガラシ酢を作ることにした。なんと一昨日のヤシ酒を飲み切らないでちゃんと残しておいたのですね!それが酢になりかけていて、ほんとうはもう数日おきたいところだけど、まあいっか、で作業にとりかかった。

それにGARASANさんから寄せられたコメントで、大家さんのトウガラシは島唐辛子かも?と気になっていたので、この機会にgoogleで検索してみると、やっぱりそうみたいだ。このタイプのトウガラシは、沖縄や小笠原、八丈島などでも利用され、島唐辛子というらしい。ついでにコーレーグースも検索すると、いろいろおもしろい記事が見つかった。

Okinawan Cuisineのサイトによると、

 「こぉれぇーぐぅす」と発音されるコーレーグスは、小振りの島とうがらしのこと。大切な食材であり高麗草と美称されたとうがらし(高麗胡椒)が朝鮮半島より伝わったとされ、高麗草が沖縄読みになりコーレーグスになったといわれています。琉球国由来記には薩摩から沖縄に伝わったとされており、18世紀前期までにはあったと考えられています。」

日本内地にトウガラシが伝わったのは16世紀中ごろということなので、沖縄に来るまでにけっこう時間がかかっていて、それも朝鮮半島から伝わったというから、おもしろい。トウガラシは、ポルトガル人>日本>朝鮮>沖縄、という風にジグザグの旅をしたようだ。当時の人や物の動きと密接に関係するだろうから、トウガラシの伝播の道筋を追っかけるだけでも、いろんな発見がありそうではないか。

a0043520_22112651.jpg沖縄では、島唐辛子そのものも、それを泡盛に漬けこんだのも、コーレーグスと言うらしい。また漬けこむのも泡盛に限らず、酢だったり、中身にニンニクを加えたりして、自家製の味を出すという。また、こうして漬けこむ習慣はそんなに古くなく、1899年から始まったハワイやアメリカ方面への移民によってもたらされたという記事も見つかった。

日本時代のミクロネシアにも、たくさんの沖縄の人たちが出稼ぎに来ていた。だから、サーターアンダギーにそっくりの(これをなぜかヤップでは「テンプラ」という)揚げドーナッツは、ヤップでもっともポピュラーなおやつだ。どっちが先かわからないけど、こうして環太平洋の島々はつながっているんだなあ、と感心する。

で、今夜のわたしのコーレーグス・やし酒版では、トウガラシを刻んで漬けてみた。ヤップでも丸ごと漬けることが多いのだが、瓶の口が狭いので取り出すときのことを思って刻んでみた。そのあとでうっかり顔を洗ってしばらく目を明けられなくなったけど、出来上がりはこのとおり。一ヶ月もすると酢もなじんで、いい感じになるだろう。それまで使わないで持つかどうか疑問だけど(笑)。

a0043520_2212197.jpgところで、この写真のような白い小さなトウガラシが、うちの桟橋の近くに勝手に生えて来て、スタッフを喜ばせている。写真の実はこれで成熟したもの、待っていても赤く色づいたりはしない。10日の記事にも書いたたけれど、これよりももっと小さい実があって、それが一番辛いといわれている。今度見かけたらまた紹介します。



ヤップの旅の情報はこちらでどうぞ。
http://www.naturesway.fm/index2.html
by suyap | 2006-02-13 23:18 | ヤップの伝統食
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