家に帰ってくるころ、星が空いっぱいに出ていた。このところ曇りや雨がちのお天気だったので、おもわず見とれる。わたしは星座や星のなまえにはまったく疎いのだけれど、なぜだかオリオン座だけは、すぐにわかる。それが家の屋根の真上に上がっていた。
オリオン座は天の赤道上にあり、日本では「冬の星座」といわれているらしいけど、ヤップの夜空には、こうして一年中、空の真ん中に見えてると思う。この星を見るたびに、冬の寒い夜道を、この星たちを見上げながら酔っ払って家路をいそいだ、東京時代の若いころを思い出すのだった。
掲載の写真は、私のバカチョン・デジカメを手持で写した数枚のうち、ぶれて星が乱視になってなかった一枚からオリオン座付近を切り抜いたものだけど、実はパソコンに写真を取り込むと、おっ、というくらい、わたしの目では見えてなかった、たくさんの星が写っていたのだ。まだオリオンやシリウスくらいは肉眼で簡単に見つけられるが、自分の視力の衰えが、こういうことでよくわかる。目の良い人たちには、これだけの星が見えてるんだなあと、なんだか人生のオイシイぶぶんのひとつを喪ったようで、淋しかった。
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