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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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パッションフルーツ

ヤップは今日もどんより曇って、時おりサーッと雨がくる不安定なお天気だった。こんな日は海の中も暗い。ひとつラッキーだったのは、マンタは今日もご機嫌うるわしく(?)、潜るたびにちゃんと1匹現れたこと。でもボートに上がると寒いよ~~~、お日様がとっても恋しい一日であった。

パッションフルーツ_a0043520_2144518.jpgそれで、今日の話題はパッションフルーツ。つる性の多年草で、巻きひげで他の草木に巻きついてよじ登る。左の写真はその花だ。パッションフルーツには、熟れると実が濃紫色になるものと黄色になるものがあるらしいけど、今までヤップで見かけたのは、黄色のものばかりだった。この植物も南米ブラジル原産で、ヨーロッパ人が南米先住民族を「征服」したあと太平洋を徘徊するようになった16世紀以降に入ってきたものだ。学名Passiflora flavicarpa Degen、ヤップの名前はトマティス、なんだか「トマト」からきている名前に聞こえるんだけど、、、

パッションフルーツ_a0043520_21452676.jpgこれがその実だ。形は若くて硬いトマトと思えなくもない。でもトマトと違って、皮は分厚くて硬く、そのくせ持ったときの重量感はあまりない。花が終わると黄緑色の若い実がつるからたくさんぶら下がる。それがだんだん黄色に色づいてきたところを収穫するのだけれど、そのタイミングがちょっと難しい。あんまり早いと酸っぱいし、遅いと腐ってへんな味になる。採ったあとの日持ちもあまりよくないので、もぎたて新鮮なうちが食べどきだ。そのへんもトマトに似ている(笑)。

パッションフルーツ_a0043520_21455259.jpg持ったときに重量感がないのは、中身がこんな感じだから。中には空洞部分も多く、種子を包む仮種皮という部分がゼリー状で食用となる。このように半分に割ってスプーンですくって食べてもいいし、ガーゼなどで果汁を絞って、ジュースを作ったりゼリーなどにも加工できる。種はワタシはそのままバリバリ噛んで飲み込んでしまうけど、シュース分だけ飲み込んで種をペッと吐き出しても良い。味は甘酸っぱいサッパリ系で、ザクロに似ているかも。熟れた実の種を植えると、ヤップでは簡単にパッションフルーツは育つ。でも、普通はちょっとした茂みに他の植物に絡まってひっそり生えていて、これらはつるで完熟したのが鳥につつかれ種がフンと一緒にばらまかれたのが繁殖したものだろう。種は食べても大丈夫だけど、葉には青酸が含まれているらしいから、ご用心を。





ヤップの旅の情報はこちらでどうぞ。
http://www.naturesway.fm/index2.html
by suyap | 2006-01-20 23:03 | ヤップの伝統食
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