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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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食虫植物

a0043520_2228223.jpg写真はヤップに自生するウツボカズラ、属名Nepenthes、ヤップ語名はミエヨグ、なんとも不思議な、虫を食べてしまう植物だ。東南アジアの多湿地帯では、これと全く同じ種がもっと大きく成長するらしいけど、ヤップではやせて乾燥した土地でも、地を這うように生えている。この写真の固体はウツボの長さ約10センチ、これより小さいのは2センチ位なのから、大きいのは15センチどまりというのが、この植物のヤップサイズのようだ。ジャングルの中の湿っているところほど大きく、乾燥している土地では小さく育つ。

a0043520_2228546.jpgよくみると葉の先端が変形してツボ状になっていて、ツボの底には透明な液体が3分の1くらいたまっている。この液体は、たぶん虫たちにとって「甘~い」誘惑的な匂いを出しているのだろう。危険と知ってか知らないでか、ツボの縁をアリンコが平気で歩いていたりする。

a0043520_22292634.jpgで、こんな風に口をあけているツボの中にうっかり落ちてしまったら、もう2度と出てこられないのだ。ツボの中をのぞくと、溶かされつつある虫の死骸が点々と浮いてるのが見える。ウツボカズラはこうして虫を溶かして、その栄養分をツボの下についた管状の器官から葉を通して吸収しているのだ。

ところが、こんなコワ~イ液体の中に卵を産みつける蚊がいるのだそうだ。卵はウツボカズラの液体の中で孵化してボーフラとなり、その中の養分を吸いながら成長して、やがて蚊として羽化して飛び立つ。こんなところに好きこのんで住みつく生物は他にいないから、天敵の心配もなくボーフラは成長できるのだ。ほんとうに生物って色々な形に進化してるんだなあ、と思う。みんな違ってて良い、違うから補いあって共存できるんだ!ってね。

このウツボカズラのツボから葉につながる管状の器官はすごく丈夫らしく、ヤップでは昔から物をくくる紐にしたり、ある種の漁具の材料にしたりするそうだ。


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by suyap | 2006-01-11 23:19 | ヤップの自然・陸
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