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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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ノニのこと

a0043520_22141126.jpg家の窓の下でノニの木が育ってきた。ノニというのは、学名Morinda citrifolia、 標準和名をヤエヤマアオキというインド原産の潅木で、沖縄を含む環太平洋の島々に人々の移住とともに広まったと考えられている。どうして人々はこの木を持って移住したのかっていうと、この木の実も葉も皮も根も、すっごい薬効成分をもっているからなのだ。日本でも「ノニジュース」「ノニ茶」など健康飲料としてかなり売れている。「ノニ」というのは、たぶんポリネシア系の言葉で、ヤップ語では「マガルウェグ」という。ヤップにもたくさんの伝統薬の処方箋(ローカルメディスン)があるが、その3分の2以上は、この木の成分をレシピに加えているそうだ。

何に聞くのっていわれても困ってしまうけど、ワタシも毎日この実から作ったジュースを飲んでいる。元気が出そうな気がするから。とにかく生命力が旺盛な木で、台風の後で他の木々がまだ息も絶え絶えというときに、一番に伸びてくるのがノニ。小さいときに踏みつけられようが、頭を刈られようが、少々潮水をかぶろうが、へいっちゃら、ぐんぐん育つ。植えておくというより、そこら辺に勝手に生えてるって感じ。そんな植物だから、きっと他の生物にも元気を分けてくれるんだという気がする。海に住むタコも毎夜この実を食べにくるそうだ(笑)。

a0043520_22145942.jpg実は写真のように集合果で、枝の先から若い順に並んでいる。つまり枝の先でひとつひとつの花が咲き、それが結実して大きくなりながら、だんだん幹に近くなる。いや、近くなるんじゃなくて、枝がどんどん新しい花と実をつけながら伸びるから、幹に近いほど熟れた実になる。

a0043520_22154276.jpg実が完熟してくると、すっごい強烈な臭いを放つから、収穫は完熟直前の白くて硬いうちがベスト。写真の実は、あともう1日くらいで収穫できる状態になる(今はまだ青いから、もう1日待ったほうが良い)。ジュースにするには、収穫した実を洗ってよく乾かし、密閉できる容器に入れて2~3ヶ月待つだけ。だんだんジュースが出てきて透明から茶色、そしてこげ茶色になって舌を刺す味が消えたら出来上がり。容器の中は発酵してくるので、ときどきフタをあけてガス抜きしてやることもお忘れなく。作り方は簡単だけど、実の量に対して取れるジュースの量があまり多くないので、やはり売物のノニジュースのあの値段は仕方ないかな、と思う。

沖縄以外の日本の土地でノニがどれくらい育つかわからないけど、どの土地にもそれぞれの「元気になる植物」があると思う。そういうものを昔の人は薬草として使っていたのだ。ノニが育ち難いところでわざわざノニを買って飲まなくても、身の回りにはその土地にあった魔法の木、魔法の草がきっとあるでしょう。そういう目で身近な自然を見直すのもオモシロイかも。


ヤップの旅の情報はこちらでどうぞ。
http://www.naturesway.fm/index2.html
by suyap | 2006-01-02 22:34 | ヤップの自然・陸
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