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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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本末転倒、デング熱フィーバー

本日の写真はタイトルにそって、かなり青ざめたBWなサカサクラゲさん(笑)
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曇りがちとはいえ、ヤップは穏やかな週末を迎えていますが、なんせ病人やお葬式が多くて…チョメさんをはじめ他のスタッフも、みんなそれぞれにどれかと関わっていて大変そう。宵越しの銭はなくてもみんなが面倒を見合う社会というのは、そういう何か(助け合い)に、始終ひっかかっているというしんどさがあるけれど、みんな、それが当たり前だと思ってやっているみたいで、エライなあ…。

ところでヌッポンのデング熱フィーバー…デング熱は英語でデンギ・フィーバー(Dengue Fever)だから、これではデンギ・フィーバー・フィーバーになってしまうけれど、スーパーやコンビにから虫除けローションや蚊取り線香が消えたりと、マスゴミがあおるデング熱という言葉に踊らされている今の状況は、まさにデング熱のフィーバー(浮かれ)状態でしょう(笑)。

ああそれなのにったらそれなのに、これまでの日本国内のデング熱の状況や個人レベルでのデング熱対策などを、ちゃんと紹介している記事がほとんど見当たらない!これでは、やっぱりデング熱報道は 目くらまし作戦といわれても仕方ないでしょ。

こんなマスゴミ(+某筋)に煽られたデング熱フィーバーよりも、田村憲久前厚生労働大臣の最後の閣議後記者会見のほうが、まだマトモに聞こえる(苦笑)。
http://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000056393.html
※厚労大臣が外資万歳の塩崎恭久に代わって、このデング熱フィーバーをもっと煽って効きもしないワクチンを大量輸入…という方向になっていくかも>要ウォッチ!

それはさておき、田村憲久前厚生労働大臣も言っているとおり、、ここ数年、日本国内では年間200症例以上のデング熱発症が報告されていた。とくに去年(2013年)は過去最高の249症例を記録。ところが今年は、6月27日までで81症例…デング熱フィーバーが始まる直前の8月15日までで98症例と、非常にスローペースだった。このあと、ぞろぞろと新たな「国内感染者」が発掘されているけれど、果たしてどれくらいまでいくかな?この騒ぎがなかったら、今年の症例は例年よりずっと低かったはず。だから、このフィーバー自体が、なんか変じゃね?

デングウイルス感染症情報
http://www0.nih.go.jp/vir1/NVL/dengue.htm
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ここで注目しなければならないのは、上のサイトのデータに載っている数字は、デング熱発症者のなかでも、病院に行った人の中で、デング熱を疑う経験と知識がある医者にたまたま当たった人が、抗体検査をしてデング熱と診断された患者の人数だけということ。この数字の後ろには、軽い発熱で終わったため医者にかからなかった人々、医者にかかっても風邪と誤診されたまま治った人々、そして、その数倍から10倍近くに及ぶ、感染しても発症しなかった人々が控えている。症状が出なくても、蚊に刺されれば感染させる能力はある。

そしてデング熱を媒介する蚊は(日本の場合)ヒトスジシマカ(薮蚊)のメスだけだ。しかもヒトスジシマカのメスが、その30~40日の寿命の間に、ヒトなど動物の血を吸うのは、たったの数回なのだ。そんなわけだから、代々木公園のヒトスジシマカ♀を、短期間であれほど「感染」させるためには、相当数のデング・ウイルス感染者を投入しなければならなかったはずなわけ。これってなんか変じゃね?

このデング熱フィーバーで、もうひとつ不思議なのは、デング・ウイルスのタイプがほとんど公表されないこと。デング熱にはⅠ型からⅣ型まであって(その他の新型も出ているかもしれないが)、日本以外の国で流行があれば、その地域でいま流行しているのが何型か、必ず公表される(ヤップでさえも)。

というのは、デング熱はひとつの型に感染歴があれば二度と同じ型で発症はしない(一生の免疫ができる)から、個人としても公衆衛生を取り仕切る側としても、対策を練るのに役立つからだ。わたしはすでにⅠ型とⅡ型をやっているので、今後Ⅰ型かⅡ型が流行ってもまったく心配しないが、それ以外の型だったら気をつける。そういう具合に、流行っているウイルスの型を知るのは大切なことなのだ。
このサイトによれば、8月26日に確認された戦後初の国内感染第一号はⅠ型とのこと。しかし、それ以降のケースには触れてない。

以上もろもろを考え合わせると、ここ数年増加気味だったデング熱症例を、海外渡航歴のない患者が「たまたま」見つかったことにより、ことさらに(+意図的に?)取り上げてフィーバーしているだけのような気がする。そしておそらく、これまでに「発見」されたデング熱国内感染&発症者の感染ルートは複数(かなりの数)あって、デング・ウイルスの型さえ、それぞれ異なっている可能性も大いにあり得る…だから、あまり表だってウイルス型を言わない/言えない。

もう一度、↓このサイト↓をじっくりと見てくださいな。ヒトスジシマカが増える5月以降に、なんとⅠ型もⅡ型もⅢ型もⅣ型も、すべての型のデング熱発症者が関東地方で出ているでしょ!

デングウイルス感染症情報
http://www0.nih.go.jp/vir1/NVL/dengue.htm

最後に、もう何度も書いているけれど、わが身を通して実験したデング熱への最強対処法を、下にまとめておきます:
①高揚感のある急激な発熱(38度以上)があったら、即休養に入って、とにかく水を飲む・飲む・飲むこと(まずは「水」がいちばん。ポカリスエットなどを加えるときは、糖分が強すぎるので2倍以上に薄めて飲むべし)。枕元にボトルを置いて、横になってでも少しずつ、でも結果的には大量に、水分を取り続けること。高熱のある間は食事は摂らなくて良い(てか、摂れません^^)。

②アスピリンやワファリンなど血を溶かす作用のある薬やバファリンやロキソニンなど鎮痛解熱剤は即止めること。デング熱に「効く」薬はありません。アセトアミノフェン(タイラノル、コカール?)ならOKと言われるけれど、それも気休め。なにも飲まないほうが良い。
※デング熱に罹ると血小板がどーんと減るので、「血をさらさらにするお薬」を止めても、血栓を起こすことはない。むしろ体内で出血が止まらなくなるなれば、デング出血熱にいたる)

③脱水が進んで体がつらくなったら、病院で輸液(点滴)を。これは効きます。ただし最初から水をがぶ飲みしていれば、脱水症状は避けられる。

④熱がある程度下がったら、体の免疫細胞を増やすようなものを、水分とともに少しずつ体に入れる。

⑤熱が下がっても1週間くらいの間、蚊に刺されると他に感染させる恐れがあるので、虫除けの対策をする。
以上は、ヤップのようにデング熱がときどき大流行する地域で暮らす人間にとっては、常識中の常識です。デング熱の症状が出ても、病院へ行く人は半数もいないし、わたしも行かない(笑)。興味があれば血液検査を受けてみるのもおもしろいけれど、日本ではうっかり病院に行くと大騒ぎになるかもしれないから、ご用心を!(笑)

そしてデング熱を劇症化させる主な要因は、
①初期に過度に動きまわり脱水症状を進めてしまうこと
②血を溶かす作用のある薬の服用
③免疫力の低い体環境(+食習慣)
だから、日ごろからの養生と、自分の健康は自分で守る気構えが、なによりも大切ってことですねっ!

(デング熱関連記事)
再びデング熱?
http://suyap.exblog.jp/5743662
流行病の正体
http://suyap.exblog.jp/5781537
ヤップのジカ熱(ジカ・フィーバー/zika fever)について
http://suyap.exblog.jp/5837248
デング熱の話
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病気はネズミや蚊のせいじゃない&日本は巨大な実験場!?
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郷に入れば郷に従い...デング熱その後
http://suyap.exblog.jp/14103781/
デング熱...実況報告(追記あり)
http://suyap.exblog.jp/14111628/
病院に行ってみた
http://suyap.exblog.jp/14136045/
デング熱...血液検査の結果
http://suyap.exblog.jp/14167797/


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2014-09-06 23:24 | 新聞捨ててテレビを消そう
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