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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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椰子殻のタワシ

木から自然に落下した、完熟ココヤシの実から芽が出ている。ココヤシは、まだ木にくっついている実を登ってとってきたものは(ジュースを飲むにはそうするけれど)、ぜったいに芽を出さない。
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こうした完熟ココヤシの実(コプラ)には、ほんとうにいろいろな使い道がある。使用するには、まず分厚い外殻をむいて…(本来ならもっと長めの棒を調達するのだが、近くに適当な長さのものがなかったのか、Mくんは短い棒で器用にむいてます)
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こういったコプラの殻むきは、ヤップの生活では日課のようなもの。ブタさんの餌も9割以上がコプラの果肉だし、毎日の食事にも、コプラの果肉を削ったものや、それを絞ったココナッツミルクがふんだんに使われる。

そうやってむいたあとの外殻や、果肉を取り出したあとの内殻は…
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乾いたところに保存しておいて、焚き付けにする。油分が豊富なので、強い火力が得られます。屋内に立派なキッチンがあっても、ヤップの家には屋外にかならず炉場があって、そこで芋を炊いたり、サカナを焼いたり、つまり日常料理の基本は直火。味がまったく違うからね。

そんな重要な役割を果たすコプラの外殻は、ときには↓こんな↓使われ方もする…
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これぞ本物のタワシ!(笑)

あるとき野外でオオオカガニを料理していたら、カニさんを洗うのに、G嬢がササッと即席つくったものだ。
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使いやすい幅と長さに切り取ったコプラの外殻の先を、これまた筆先のように小さく切れ目を入れて、複雑な体型のカニさんを、隅々まで洗えるようになっている。芸が細かいなあ>>G嬢!

もちろん使用後は豪快に使い捨て。それがやがて土に戻って肥やしになります。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2014-08-19 20:24 | ヤップの伝統文化
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