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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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南の島の季節感

朝早く、家のドアを開けると、とっても良い香りが漂ってきた。
「あれっ、これはマホガニーの花の匂いじゃない?」と足元を見ると、一夜にして、地面は薄黄色の小さな花で覆われていた。
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これは、我が家の裏にそびえ立つ、正真正銘のマホガニー様(Swietenia mahagoni、西インド・マホガニー)の花、写真を撮っているあいだも、はらはらと、粉雪のように降ってきた。
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「そういえば、先ごろ葉っぱをたくさん落として木が丸坊主になって、すぐに新緑の若葉をつけていたよね…もう、花をつける時期だったっけ?」と過去の記事を見てみると…

この木なんの木?
http://suyap.exblog.jp/11772610/
(2010年12月)
匂いの元・追加
http://suyap.exblog.jp/14899348/
(2012年3月)
お手軽歳時記
http://suyap.exblog.jp/17264238/
(2013年2月)
南の島の季節感_a0043520_1420882.jpg

2010年12月の記事は、まだ木がガンガンと葉っぱや実を落としているときのもの。あの年は、うちのトタン屋根の上にたくさんの実が落ちてきて、屋根が破れはしないかと、ずいぶん心配したものだ。ところが今年は、実の落ちる音に気づくことがないままに木は葉を落とし始め、いつのまにか丸坊主になり、そして瞬く間に若葉をつけて、もう咲いた花が散り始めている。しかも、去年より2ヶ月も早く!

南の島の植物のライフ・サイクルは、その年の雨の量や乾燥の具合、それに台風の頻度などによって、かなり影響を受けるらしいことは日々感じているけれど、それにしても、この2‐3ヵ月の早まりようは、いったい何なのだろう?

南の島の季節感_a0043520_14592932.jpg元々、このマホガニー(Swietenia mahagoni)は、西インド諸島の原産だ。日本統治時代、あるいはそれ以前にも持ち込まれたかもしれないけれど、うちの裏の木そのものは、1980年代にヤップ州農業課が島のあちこちに配った苗木のひとつだということがわかった。先代の大家さんが、最初は別のところに植えてみたところ、あまりに成長が速いので、あわてて裏の崖っぷちに移植したのだそうだ。

息子である現在の大家さんは、「次に大きな台風が来たら、あんたの家に倒れてくるかもしれないから、いっそのこと切り倒してしまおうか…」と言って心配してくれる。「いやいや、あなたのお父さんが植えた木なのだから、大切にしなきゃ。それにマホガニーは丈夫な木らしいから、大風が吹いても、パンノキやマンゴーのように、ポッキリ折れたり倒れたりはしないでしょう。どうかわたしの友達を切らないで!」と、わたしは助命歎願中なのだ。

そんな事情を知ってか知らずか、なんだか最近、生き急いでいるんじゃないかなあ…と、ちょっと心配になってきた。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2013-12-14 15:06 | ヤップの自然・陸
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