ふだんはあまり使われない桟橋に、先週の半ばころから、ミクロネシア連邦巡視船のMicroneshiaと台湾籍の延縄漁船がが停泊している。
また拿捕っちゃたのかな~と思っていたら、まだ「微妙なところ」はあるけれど、やっぱりそういうことのようだった。
小さな諸島国家では管理しきれない広大な太平洋の海域は、長いこと各国漁船の荒し場であり続けてきた。それが近年、200海里排他的経済水域内で操業許可を受けた漁船の位置を、アメリカの沿岸警備隊ならびに各国の警備船が探知できるように、すべての漁船にALC(自動位置通信/Automatic Location Communicator)装置を搭載し、常にそれを作動させていることが義務付けられるようになった。この台湾籍の漁船は、どうやら、そのALC装置が作動していなかったので、パラオとヤップの境界線あたりで「お縄」になったらしい。
捕まえてみたら、この漁船はミクロネシア連邦の首都ポンペイにある台湾の魚買い付け会社の傘下で操業する船で、まだ有効期限の切れていない操業許可証を持っていた。し・か・し...禁止されている沿岸12海里内にこっそりと入り込んで操業するために、わざとALC装置を誤作動させたり、一時的に切ったりするのは、けっこうな漁船がやっていることらしく、それは捕まえる側もよく承知しているわけだ。ヤップでも過去に、日本の漁船が同じようなことで捕まった...
〇拿捕船「大幸丸」
http://suyap.exblog.jp/7647028/
〇20万ドル(約2000万円)を払って保釈された大幸丸
http://suyap.exblog.jp/7714960/
しかも最近、
台湾漁船の拿捕が増えていて、ヤップ漁業公社の桟橋は、そういう拿捕後の分捕り品としての2隻でふさがれているから、今回は、こういうイレギュラーな場所への係留となったのかもしれない。
ヤップ州メディアによると、いくら「ほんとうに」ALC装置が壊れていたにせよ、正常に作動させておくべき装置が作動していなかったということは違法なのだから、連邦検察の判断が出るまで、出航させてもらえないというこのようだ。
以前ヤップにあった台湾の魚買い付け会社も、いろいろと良からぬことが発覚して出ていくはめになったし、現在ポンペイにあるこのLuen Thai Fishing Ventureという会社の評判も、あまり良くはないらしく...はてさて、どういう裁きになりますことか。この船には台湾人の船長と、11人のインドネシア人クルーが乗っているという。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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