ヤップ島名物のマングローブ水路めぐり!
しんと静まった水路の中を、ひたひたと静かにカヤックをこぐという手もあるけれど、そこまでアウトドアじゃない方々には、ボートで水路めぐりをするツアーもお薦めだ。
ヤップ島には20種以上のマングローブがあって、そのうち数種は固有種だという。彼らはすごく生命力のある植物なので、環境さえ整っていれば、ぐんぐん育つ。朝早く、そういうマングローブ林の中に入ると、深山に分け入ったような香りが感じられ、においなんて無いはずのオゾンなのに、「オゾンの香り」なんていう昔のコマーシャルのフレーズに、ほとんど同意したくなってしまう。
そして広大なサンゴ礁に囲まれた陸地が、狭く浅い水路で4つに分かれている地形のヤップ島では、マングローブの水路めぐりは、当然それらにかかる橋の下を通るとにもなるのだが...
上の写真左は、日本統治時代の
1938年(昭和13年)に、タガレン水道に初めてかけられた橋だ。その後、この橋は太平洋戦争中の爆撃で破壊され、現在の橋の様子は写真右のとおり。この地点は、島の南北を海路/陸路で移動する要所なので、ほとんどのボート・ツアーでも、この橋の下をくぐることになる。
ところで、太平洋戦争が終わってアメリカが大量の自動車を持ちこむ前までは、陸路の移動はほとんど徒歩であったため、「昔の道」として島と島をつなぐ橋は、サンゴの石積み土手のところどころを丸木橋でつなぐものだった。現在でも「村の道」として、そういうものが残っているところもある。
ウァロイ村とマキ村をつなぐ橋も、10年前まではそんな橋だった(上写真左)。それが、2004年4月にヤップを襲ったスーパー台風のあと、アメリカのFEMAがドカンと落とした「台風被災援助」の金で、この界隈の土地の持ち主が立派な橋をかけてくれた(上写真右)。
橋を太鼓型に上げてくれたおかげで、この橋の下をくぐってマングローブ・ボートツアーができるようになり、「ツーリストのアトラクションが増えてよかったネ!」と喜んでいたら、やはり塩ビパイプの足では弱かった?数年後に、別の台風で壊れてしまった。
するとまた、今度はコンクリート製の立派な橋が再建されて、「うわ~、すごいな、またFEMAの金?ここの土地をゲットしたオーナー
(もちろんヤップ人だが、最初の橋ができる数年前に、この場所の地権はローカル的に新しい持ち主に移譲されていたわけ)、なかなかやるね~。でもコンクリートの橋は味がないね~」と思いつつ、橋くぐりのマングローブ・ボートツアーを再開していたら...
去年あたりから、ボート・キャプテンのチョメさんが、微妙にこの橋くぐりを渋りだし、「前回はこの潮の高さで十分くぐったじゃない!」と言っても、なかなか「ウン」と言ってくれなくなった。「あの橋は沈んできとるのがわからんか!」...「えっ?!」
(右上写真は、まだかろうじて、くぐれていた1年前のもの)
そして、さすがに、わたしの目でも沈みゆく橋がハッキリ認識できるようになってから数ヵ月後...。先週、久しぶりに行ってみたら、とうとう、ほんとうに落ちてしまってた!
というわけで、マングローブ・ボートツアーのルートは、また変更で~す(笑)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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