ヤップ島には新聞など無いので、日々のニュースを人々はもっぱら州営ラジオかココナッツ・エキスプレス(口コミ‐笑)から得ているが、最近では
政府広報をメイリングリストで取ることもできるようになった。もちろんニュースの選択や内容が現政権の意向をバッチリ受けてしまうのは、日本とまったく同じだけれどね^^
いちいちラジオのニュースを聞いておれないわたしもそのメイリングリストに入っていて、ウィークデイの毎夕方にメイルで送られてくる州広報のトピックに、さっと目を通すのが日課になっている。それらは州/連邦政府や議会の報告などで満載のこともあれば、ローカルの話題がたいして無いときには、環太平洋地域のウエブニュースから引っ張ってきた記事で埋められることもある。そういうときには、島外のニュースをどういう視点(基準)で引っ張ってくるのか、掲載側(州政府)の意図を想像しながら読んでいる。
さて花の金曜日の夕方、送られてきたメイリングリストをなにげなく読み進んでいると、いきなり...US Marines arrive in Tinian to train with
Japanese soldiersという、強烈なタイトルに出くわした。先月から米国領グアムや米国自治領北マリアナ諸島のテニアン島で行われている陸上自衛隊と米海兵隊による共同訓練のことを言っているのだろうけれど、それにしても
Japanese soldiers=日本兵...うわ~お、ふう~ん...。これって、同じものをラジオでも読み上げているんだよね。
ちなみに、この記事のニュース・ソース(元)は
RNZI(ラジオ・ニュース・ニュージーランド・インターナショナル)(NHKの国際放送のようなもの):
〇
US Marines arrive in Tinian to train with Japanese soldiers
http://www.rnzi.com/pages/news.php?op=read&id=70784
タイトルに続く内容は、約70年前に敵と味方に分かれて戦った日米両軍が、「歴史的な共同訓練」をグアムに続いてテニアンでも行うとし、ことにテニアンは、広島と長崎に原爆を落としたB29が飛び立った地であると指摘している。
日本ではさすがに自衛隊を「軍隊」、隊員を「兵士」と呼ぶ人はいないだろうけれど、普通の感覚で自衛隊を外から見れば、それは立派な軍隊であり、その隊員は兵士たちであることに間違いはない。国家権力によって経営される武装集団は「軍隊」である。国家権力に寄らない武装集団は、昨今では「テロリスト」と呼ばれる。
戦後70年近く、われわれ日本人は、ほんとうに多くの言葉のごまかし=詭弁によって、みずからを欺き続けてきたのだなあと、ふと思った。自衛隊を自国軍と認識しないことによって、日米安保のマヤカシや、アメリカによる日本支配の構造からも目をそらしてきた。没落するアメリカ帝国の最後のあがきで、TPPだのACTAだのとそれが露骨になってきた今が、目覚める最後のチャンスかもしれない...遅くなりすぎないうちに。
グアムとテニアンで行われている日米共同訓練については、
神浦元彰さんの解説がおもしろかったのでご参考までに:
〇
中国、日米共同訓練に反発 島奪還想定の作戦も 中国メディア「島奪還想定は挑発」
http://www.kamiura.com/whatsnew/continues_1499.html
※本日の写真は、日本陸軍がヤップ島のジャングルに残していった「九一式十糎榴弾砲」の数々。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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