2週間くらい前から少しずつ開花していたテリハボクの花が、いまや島中で満開となり、ほのかな良い香りをあたり一面に漂わせている。
この
テリハボク(
Calophyllum inophyllum)の木をヤップ語では
ビヨッチと呼ぶが、一年のうちに2回くらい咲くその花は、
フィトウと呼ばれている。
先月ヤップに来られた
Sさんに、「フィトウとはどんな花ですか?」と聞かれたときには、まだほとんどつぼみだったけれど、ほら、こんなに咲きましたよ^^
Sさんがフィトウのことを尋ねられたのは、
2007年に関東地方に上陸した台風9号の名前となったフィトウ(Fitow)が、いったいどんな花なのか見てきて欲しいと
お友達のTさんに頼まれていたかららしい。
そう、フィトウ(Fitow)は、グチョル(Guchol)、ミタグ(Mitag)とともに、
北西太平洋・南シナ海で発生する台風の影響を受ける14ヶ国から10個ずつ出された140の名前のうち、3つあるヤップ語由来の名前のひとつなのだ。ヤップ州からはもうひとつファナピ(Fanapi)という名前を出しているが、これは離島由来でヤップ語ではない。ちなみにグチョルはうこん、ミタグはヤップの女性の名前だ。順番では今年の台風4号がグチョルになる予定。
ゆっくり時間をかけて大木に成長し、硬くて丈夫な建材ともなるテリハボクは、ヤップ島では
神さんの宿る木のひとつとして大事にされているが、その実であるフィトウも、かつては薬用として使われた(髪の毛や肌に良いとか)。ただし毒性が強いので食用にはならない。
上品な匂いのする小さな花でヌーヌー(レイ)を作るのも素敵だが、落ちた花をひとつふたつ耳の上に差しておくだけでも、しばらく香りを楽しめる。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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