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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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ウミウシ祭り~♪(その1)

少し前のこと、丸一週間どっぷりとウミウシ三昧なダイビングをする機会をゲストにいただいた。ヤップはマンタやサメが頑張ってくれているために、どうしても大きなものに目が行ってしまいがちだけれど、実は小さな世界もおもしろいのだ^^ そのウミウシ三昧ダイブの結果を、これから2回に分けてヘタな写真とともに書き留めておく。ここに登場するウミウシの多くはゲストのKさんが第一発見者、衰えるわが視力とタコな写真の腕がうらめしい…(苦笑)。
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まず初日の初っぱなダイビングの潜降直後に、もうKさんは↑オハグロツバメガイChelidonura inornata)↑ちゃんを見つけておられた。ピンぼけながらも黄色い触覚が出ているところを、いちおう撮れたのが嬉しかった。体長は2.5センチくらい。

お次は↓ヨゾラジミドリガイThuridilla vatae)↓…かな?
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ヤップではガレ場や泥場でもけっこう見かける普通種だけど、なんたってミミズのように細くて地味だし、海中では茶色の糸くずが這っているように見えるし…。以前このブログで紹介したときはThuridilla bayeriじゃないかと書いたけれど、やっぱりこれはヨゾラジミドリガイでよろしいのでせうか???

そして正体知れずは↓こっち↓にも
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ハナミドリガイThuridilla splendens)?と当てずっぽうを言ってみるけど、まったく確証なし(笑)。

その点、イボウミウシ系は割とわかりやすくて楽だわ…だけど、
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わたしの大好きなシロウネイボウミウシPhyllidiopsis striata)ちゃんなのに、いつ撮っても画になりにくい…約1.5センチの世界です。

画になりにくいといえば、↓こちらの方↓もそう。
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アウトリーフで潜れば↑コイボウミウシPhyllidiella pustulosa)↑はどこにでもいるので、見つけても「またコイボちゃんでごめんなさい」という感じで教えてあげていたら、Kさんは嫌な顔ひとつされず、どんなウミウシに対してもワクワクしながら写真を撮っておられた。ウミウシへのフェアな「愛」なのだろうなあ…^^

そしてラッキーなことに、ついに↓こんなの↓にまでぶち当たることができたのだけど…
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ヴァーティーゴという場所で見つかったこのウミウシの体長は4センチ弱といったところ。この子はいったい誰でしょう?パイペックイボウミウシPhyllidiopsis pipeki)?それともハイイロウミウシPhyllidiella granulatus)?

ちょっと待って、この子、たしか以前にもどこかで…

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そうそう、↑2008年の11月02日にヤップ・カバーンズ↑でも見ていました。

ハイイロウミウシPhyllidiella granulatus)↓も今回どこかで見ているのだけれど(ボケボケ~あっはっは)
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上とはかなり違うよねえ…。ウミウシの世界はとっても悩ましく、故になおさらオモシロイのですぅ…。

頭上をマンタやサメがいくら飛び交っていようがおかまいなしで、ウミウシを求めて海中の地べたを這いずりまわっているわたしたちをまるでオチョクっているかのように、やけに↓ヒラムシの仲間(Thysanozoon nigropapillosum)↓が目についた。
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ウミウシは窮屈な貝殻の中に身体をよじって押しこめられた生活が嫌になって「貝殻を捨てた巻貝」たち、つまり軟体動物だが、ヒラムシの仲間は扁形動物に属し、ウミウシたちとはずいぶん縁遠い生物だ。生態もずいぶん違っていて、底を這うばかりのウミウシに対して、ヒラムシは泳いだり這ったりと自由自在、外敵にやられそうになると「死んだ振り」までする。それどころか実在のウミウシに姿形そっくりに「なりすまし」ているヒラムシまでいて、とにかくヒラムシに対するわたしのイメージは、「ったく調子のイイ奴なんだから!」って感じなのだが…(笑)。

そして「その1」編のトリは、↓ヨゾライボウミウシPhyllidia carlsonhoffi)↓さんにお願いを…(あちゃ~、またボケボケだ~
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ヤップのウミウシも種ごとに出たり消えたり、大きくなったりまだ小さかったりを繰り返しているようだ。このヨゾライボウミウシだって10センチちかくなることもあるのに、今回の個体はまだ体長2センチちょっと、アウトリーフはヴァーティーゴの岩の中で小さくなっていた。

ウミウシ祭り~♪(その2)へつづく


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2012-02-01 08:26 | ヤップの自然・海
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