4日目で36度台まで下がってホッとした
わたしのデング熱、めんどうなので病院に行くの止そうかと思ったけれど、まあ話のタネにもなるしと、火曜日の午後(12月6日)にヤップでただひとつの病院=ヤップ州立病院へ行ってみた。
思ったほど混んでおらず、受付を済ませて外来診療室の前にしつらえてあるデング熱患者用の特設検診テーブルの前でボーっと待つ。そこにも患者はおらずスタッフもボーっと待っているのに、わたしのチャート(カルテ)が届くまで約15分かかり、その間お互いにボーッ(笑)、やれやれ熱が高くてしんどいときに無理してこなくて良かった。
ようやく呼ばれて体重、血圧、体温を測ってもらい、また外で待たされること10分で外来待合室内に呼ばれてまた待たされているとき、ナースに「めちゃ忙しいんでしょ?」と聞いてみたら、「そうでもないわよ」とのこと。彼女によれば忙しさのピークは過ぎ、先週月曜あたりからどんどん患者が減って暇になっているのだそうな。それでも入院患者用の34床のベッドは満杯で、今も会議室まで使って収容しているらしい。
待合室の中には0.9% Sodium Chloride(塩化ナトリウム)‐輸液用と書いた箱がたくさん積み上げてあった。ここにこれだけあるってことは、デング熱が納まっても病院はしばらく輸液に困らないくらいのストックがあるのだろうな...。
ようやく順番が来てドクターPの前へ。デング熱になってもう熱が下がったけれど、血のサンプルを差し上げるためにやってきました~♪とにこやかに告げる。
(下は患者用に用意された記録&インフォメーション)
suyap:2004年のⅠ型に続いて今回でデング熱は2回目です。その間にジカ熱やってます。これでⅡ型もクリアなら、あとⅢ型とⅣ型にかかれば、デング熱すべて制覇、わたしはデング熱フリーになれるんですね^^
ドクターP:(あきれながら)熱が上がったのはいつ?
suyap:先週金曜日の夕方気づき、その夜は105Fまで上がったけれど翌日には102Fくらに下がった。水を1日2ガロンくらい飲んだのが良かったのかしら。
ドクターP:クスリは飲まなかったの?タイラノルも?
suyap:なんにも。タイラノルはデングを治すわけじゃないわ、気休めでしょう。
ドクターP:でも頭痛が軽減されるから楽になるよ。
suyap:自分だけ気休めで楽になったりしたら、デング・ウイルスと戦っている白血球たちに失礼だわ。
ドクターP:苦笑...。頭痛以外の症状は?吐き気は?関節痛は?筋肉痛は?目の奥の痛みは...?
ドクターはペーパーに沿って次々に質問し項目を埋めていく。ようやく一連の書類が記入し終わったと思うとまた別のペーパーに移って、
ドクターP:11月中に裸足で歩いたことは?
suyap:よく裸足で歩くからいつとは思いだせないけれど、たぶん。
ドクターP:11月中にラグーンのマングローブの際で泳いだことは?
suyap:(酔っぱらって海に落ちた事件を思い出し...苦笑)ハイ、アリマス。
ドクターP:家の中にネズミがいる?
suyap:はい、もちろん。ねえドクター、これネズミの病気...ええとレプトなんたらの質問でしょう?わたしの症状は明らかにデング熱だと思うんだけど。
ドクターP:ああ、今回のスクリーニングでは両方を一緒にやることになっているんだよ。
こうして集められた患者のデータは、今回のデング熱対処のスポンサーでもある
CDC(米国疾病予防管理センター)に送られる。タダで医薬品や検査を提供してくれるからには、こういう見返りがちゃんと仕込まれているわけで、広島や長崎に原爆を落としたあと、すぐに
ABCC(原爆症外調査委員会)をつくって膨大な被曝人体実験データを集めたのと構図的には同じ。また
CDCの上層部とWHOは国際製薬コングロマートと結託して豚インフルのパンデミック騒動を引き起こしたことも有名デスネ^^
ドクターP:(処方箋を記入しながら)タイラノルを出してあげるから。
suyap:いりません、飲みませんから。
ドクターP:持ってけよ。今ならタダだぞ。
suyap:タダでもいりません。どんな症状にも絶対に飲みませんから。
ドクターP:それなら経口補水液ミックス(ORS)はどうだ?
suyap:(少し考えて)それならもらっとこうかな。
ドクターP:よっしゃ、とりあえず5袋出しておく。水1リットルに1袋だよ。熱が下がっても発症7日間はまだクリティカル・ピリオッドだから、脱水には気をつけてたくさん水分を補給するように。あと血液検査はきょうと2日後のデータを見るから。
suyap:なるほど、だからこうして4回分の項目があるんですね。
ドクターPの部屋をあとにして血液検査のためラボの前に行くと、そこにも特設テーブルが置かれて知り合いのナースが暇そうに座っていた。わたしの顔を見ると、「どっち?」と聞くから、「どっちって、蚊かネズミかってこと?」と尋ねたら大受けで、「ネム ファ ブロ?ひゃ~はっはっは、どっちの腕にするかって聞いたのに、ひゃ~っは」「いや、ドクターPにブロ(ネズミ)の病気のこともいろいろ聞かれたから...」と腕を差し出すわたし。
彼女からは2日後の再検査用の予約カードと、10日後のデング・ウイルス検査用の予約カードを渡される。デング・ウイルスは今回の採血と10日後のものをセットで島外の検査施設に送るのだそうだ。
この日の結果が出るまで1時間以上かかるというので、待たずに帰ることにして薬局にまわり、ドクターPからもらった処方箋を渡すと、5袋のOral Re-hydration Saltミックスがすぐに出てきた。
内容は香料の入っていないポカリスエットのようなもの。 ところで驚いたのが↓この表示:
Do not mix with Soda
う~ん、今の若い子や親なら、コーラやファンタに混ぜるやつもいるかもしれない。はじめに水で溶かして「まずっ」となり、ソーダ類がダメならとクールエイドに混ぜるのも出てきやしないか...。
クレイジーなアメリカ砂糖漬け生活の影響はヤップを多いに蝕んでいるけれど、もうひとつ馬鹿なニュースが飛びこんできた。米国海軍がDNAを操作してデング熱ワクチンを開発しているという:
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Navy Medicine Researchers Set to Begin Dengue DNA Vaccine Trial
http://www.navy.mil/search/display.asp?story_id=64124
いやだいやだ、こういう伝染病にはいち早く感染して体内に免疫を作るのが一番なのに。人工ワクチンなんて余計なことをすると身体のなかはグチャグチャになるし、ウイルスのほうも進化するからイタチごっこになる。それにしても長年誰も開発できなかったデング熱のワクチンを...DNAワクチンで...なんか...やばい臭いが...!?
ところでその後のわたしの体調だけど、一昨日の夜は久しぶりにぐっすり眠れた気がして(熱があったときはゴロゴロ寝ているようでも、ちゃんと熟睡してなかったのね)、きのうからすこぶる快調です。ただしORSのせいか、あるいは今回のデング熱の特徴なのか、ここ2日ほど、やや柔便気味になっている。
きょうは午後から2回目の血液検査を受けに病院へ行ってくる。
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再びデング熱?
http://suyap.exblog.jp/5743662
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流行病の正体
http://suyap.exblog.jp/5781537
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ヤップのジカ熱(ジカ・フィーバー/zika fever)について
http://suyap.exblog.jp/5837248
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デング熱の話
http://suyap.exblog.jp/6330943/
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病気はネズミや蚊のせいじゃない&日本は巨大な実験場!?
http://suyap.exblog.jp/13885005/
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郷に入れば郷に従い...デング熱その後
http://suyap.exblog.jp/14103781/
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デング熱...実況報告(追記あり)
http://suyap.exblog.jp/14111628/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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