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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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Tおばあちゃんとウサマ・ビンラディン

人淋しくなると電話魔に変身するお年寄りがヤップにもいる。20年近く据え置きだった家庭用固定電話の基本料金が、ついに来月から2ドル値上がりして月10ドルになるけれど、島内であればひと月つなぎっぱなしでもコストは基本料金だけだから、いくら長電話でも料金の心配はないし...(笑)。

今朝は仕事に出かける仕度をしていたときに、92歳になったばかりのTおばあちゃんから電話がかかってきた。ひと月ほど前に庭先で転んで胸を打ってから、声を出すと痛いとしばらく電話が止んでいたが(それはそれで心配だったけれど)、久しぶりに聞く電話の声には、もとどおりの元気さが戻っていた。
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「これはまた長電話になりそうだな」とちらと時計を見ながら話相手になっていると、「あのね、いま、すごく知りたいことがありますよ」と、ちょっと思いつめた声音でTおばあちゃん。「ウサマ・ビンラディンは、ほんとうに死んだのですか?」

家にテレビもなく、日ごろからラジオにかじりつく習慣もない、大きな孫とのふたり暮らしのTおばあちゃんにとって、最大の情報源はおそらくカソリック教会に集う年配女性たちとのおしゃべりだ。彼女の好奇心は身のまわりや島の中の出来事のみならず、ときに国際情勢にまで及ぶ。「なにをいまさら...朝の忙しいときにウサマもないだろうに」と苦笑しながらも、しばらく彼女の話に付き合うことにした。

a0043520_2225142.jpg「あのテロリストのウサマ・ビンラディンが、メリケン(アメリカ)に殺されたというのはほんとうですか?それならば、もう悪いテロリストのボスはいなくなったのだから、せんそうもおわりではないですか?でもまだメリケンはせんそうをしている。この世はほんとうにガフゴウ(困っている)」

「Tおばあちゃん、ウサマというのはね、ほんとうにテロリストのボスだったかどうかもわからない、だれもしらないのですよ。メリケンにはひとにせんそうをさせて金もうけしているデビルがいて、そういうデビルがつくったのがウサマです。ウサマを殺したという知らせも、そういうデビルがなにかをたくらんで、せんでんしていることです」

「それならウサマはまだ死んでいない?まだこわいテロリストがいるのですか?」

「テロリストがこわいというけれど、Tおばあちゃんはテロリストになにか困らせられたことがありますか?ヤップにテロリストがやってきて、なにかわるさをしたことがありますか?」

a0043520_22222026.jpg「.....いいや、ヤップではそんなことはありません。でもよその国でたくさん人をころしています。だからメリケンがやっつけているのではないのですか?」

「ウサマがそんなに悪いやつらの親分なら、どうしてメリケンはそれをつかまえて、みんなのまえでさばかないで、よその国に押しかけていって、かくれて殺して死体を捨ててしまったのですか?そんなことをしたら、ほんとうにウサマだったのかどうか、みんなにはわかりませんね」

「ほんとうに悪いやつらの親分なら、つかまえて、みんなの前でさばきをしないと...」

「そうでしょう?あちこちの悪さをほんとうにウサマがやらせていたのか誰もしらない、ピルング・コ・メリケン(アメリカ大統領)が言っているだけ。そのためにヤップの若者が何人もせんそうにとられて殺された。だれかがどこかでやっている喧嘩のために、どうしてヤップの若者がいのちを取られなければならないのですか?おかしいでしょう?」

「いまのビティル(若者)はアリリ(きちがい)だから...」

「アリリなのはヤップのビティルだけではないでしょう。デビルにあやつられたメリケンのピルングもアリリ、そうしうアリリのいっていることで、わたしたちがまどわされるのはおかしくありませんか?どうしてゴッドのことだけをしんじて安心しないで、アリリのいっていることをしんじて心配しますか?」

「ゴッドはほんとうのことを言っている」

「そうでしょう?Tおばあちゃんにはゴッドのみちびきがあるのですから、メリケンのアリリがいっている、ウソかほんとうかわからないことで心配することはないのではありませんか?」

「ああ、それはほんとうですね。ゴッドのことだけをかんがえていれば良い」

「それではまた、近いうちにいっしょにご飯を食べましょう。おかずを作っていくから、美味しいイモを炊いて待っててくださいね」

なんだか最後のほうでは、わたしはどこかの新興宗教の教祖かい?みたいな言い分になってしまったけれど、Tおばあちゃんのみならず、乏しい情報の中で一生懸命に世界の動きを思いめぐらしているお年寄りがヤップには少なからずいて、彼ら、彼女らは、そういう少ない情報を何度も頭の中で反芻しながら、しっかり自分なりに処理して理解しようとしている...。わけのわからない「一方的情報」垂れ流しの中で、ボーっと考えることを止めてしまった人が大勢を占める、どこかの国とは大違いですね。

そのどこかの国では、国民がボーっとしているあいだに、宗主国メリケン様の↓こういう要望↓の元に、

日米経済調和対話
http://japan2.usembassy.gov/j/p/tpj-20110304-70.html

着々と一億国民総家畜化が進み、知らないうちに遺伝子組換え農産物や狂牛肉が解禁されて、

安全性審査の手続を経た遺伝子組換え食品及び添加物一覧
http://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/dl/list.pdf

テッペッペ(TPP)と再軍備で最後の止めをさそうとしている。

サヨクも反対ウヨクも反対、TPPに賛成してるの誰だ?
http://shadow-city.blogzine.jp/net/2011/10/post_8da5.html#more

お~い、早く目を覚ましてよ~~~

と、遠く太平洋の中心から叫んでみるけれど...(ため息)


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2011-10-17 23:29 | No Nukes!
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