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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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小さな島に小型原発?

a0043520_1118031.jpg週末はずっと雨で、昨日やっと晴れたと思ったら、今日はまた雨がち...。日本も台風15の接近(上陸?)でこれからシビアなお天気になりそうですね。

ところで右の写真はマリーナの海辺に生えているモモタマナ(Terminalia catappa)のまだ青い実。ヤップ語ではケルといって、実の中の種の核がアーモンドに似た味がしてなかなか美味なのだけど、目をつけて熟すのを待っていると、すぐに誰かに食べられちゃう(笑)。誰でも考えることは一緒です^^
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さて昨日の「さようなら原発5万人集会」、月曜日なので集まりを心配していたら(...日本は連休だったことに後で気がつきました)、なんのなんの5万人(主催者発表6万人!)を軽く突破しちゃったみたいですね。上の写真は毎日新聞の記事から、晴天とら日よりのとらちゃん経由でいただきました。↓まとめ記事↓も出ています:

9.19 明治公園「さようなら脱原発集会」6万人のデモの様子 #脱原発
http://matome.naver.jp/odai/2131641258720250601

それにしても...大江健三郎さんと制服向上委員会が同じステージに立ってて、それを革マルの旗持った人たちも一緒に聞いてて、共産と社民がなんとなく手をつないでて...うっふっふ、いいなあ。

それでも心配なのは、日本だけでなく世界の「原子力村」は強力だから...なんと、サイパン島を含む北マリアナ諸島(CNMI)が、1年前に原子力を使用できる法律を施行してるんですね。

NEW LAW NOW ALLOWS USE OF NUCLEAR POWER IN CNMI

ヤップも含めて、いま太平洋のほとんどの小さな島では重油を燃やして発電しているが、どこも油代の高騰によって電気代がうなぎのぼりで、みんな大変なことになっている。しかし、だからといって小型原子力発電が安全だなんて...とんでもない嘘だよ。それでもネットで検索すると、ビルゲイツTWRだの、東芝の4S (原子炉)だの、良いことばっかりしか出てこない。あちこち捜してやっと見つけた↓小出裕章さんの見解がこれ↓、しかもこれ発表されたのは3.11前の去年です:

「ビル・ゲイツ氏と東芝が組み次世代原発開発か」、のニュースと小出裕章さん(京都大学原子炉実験所)の見解
http://staff.energy-shift.org/2010/03/20
今回の報道は、まったく唐突なもので、TWRという記号が何の頭文字かすら私は知りません。
ただ、報道を見る限り、劣化ウランを燃料にする、そして東芝の4S炉と共通の技術の部分が多いとのことで、この炉は高速炉です。
東芝の4S炉は「4S=Super-Safe, Small and Simple」の頭文字をとったもので、電気出力1万~5万kWのごくごく小型のナトリウム冷却高速炉です。

しかし東芝の4S炉など、世界のどこでも動いていません
おそらくはナトリウムを冷却材に使うような原子炉は今後も動かないでしょう。
今日(こんにち)原子力発電に利用されているのはほとんどが軽水炉です。
そうなったことは技術的な必然です。
水は比熱が大きく冷却材としては最適ですし、透明です。
また、放射化に関しても、トリチウムが若干できる程度で済みます。

水を冷却水に使えない高速炉は、ナトリウムなどを冷却材にしようとしましたが、
比熱が小さく「熱しやすく冷めやすい」材料でもともと不適です。
そして不透明であるため、トラブルが起きた時に、調査に多大な困難が伴います。
また、放射化についても短寿命、長寿命の核種が生成されてしまい、施設の維持が著しく困難になります。
おまけに、化学的な活性が強く、空気と触れると発火、水と触れれば爆発します。
こんな材料を使う原子炉が実用化しないことは当然で、世界中の高速炉は皆開発が断念されました。

今回報道されているTWRは10万~100万kW とのことで、4S炉のような小型の原子炉ではありませんので、一層困難で、報道にも「長期間の利用に耐えられる材料の確保という課題はあるが、」とあるとおり、材料すらがありません。

ビル・ゲイツの名前を利用した原子力推進派の宣伝のようにも思いますが、こんなバカげた計画を大々的に取り上げるマスコミ自体が見識がないと言うべきでしょう。
やっぱりね!それでも「小型原子炉=安全」神話はすごくいきわたってて、フクシマは津波による不幸な事故であったけれど、本来、原発はきれいな電力と認識している人がヤップにもけっこういる。3.11を見たあとでさえ、もわたしに向かって「ヤップにも原発があったらなあ...」と本心から言い放った「善良」なおじさんもいたりして...(悲)。

さらに日本で売れなくなった放射能に汚染された食品や諸々を、あちこちの弱小国に安値で売りつけてきたり、ODAの援助と称して高値で買い上げさせて儲けるヤツラが絶対に出てくるとわたしは予測しているし(既にどこかの新聞に出ていたそうだけど)。

それで、いきなり本日の記事のマトメに入らせていただきますと...原水爆禁止運動と同じく、これからの脱原発運動は、なんびとも自らは被害者であると共に加害者でもあることをひとりひとりが深く自覚して発信したいものである...ということです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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Gov. Benigno R. Fitial signed into law yesterday a bill that now allows modern, passive modular nuclear power devices or safe nuclear batteries in the Commonwealth.

House Bill 17-38, or the Nuclear and Chemical Free Amendment Zone Act of 2010, is now Public Law 17-10.

The bill, introduced by Rep. Stanley Torres, amends the Nuclear and Chemical Free Zone Act of 1983 in order to meet the public demand for more environmentally friendly and cheaper power for the Commonwealth.

At the signing ceremony yesterday noon, Fitial described the bill as much needed in the CNMI because it will alleviate people's problems relating to high utility rates.

According to Torres, the idea began in 2006 when his office, through the help of legislative assistant Dr. Jack Angello, initiated research and studies on how nuclear power being promoted in the U.S. could help the CNMI as a safe and reliable alternative source of power.

In 2007, Torres re-introduced the same legislation with the strong information support from Hyperion Power Generation Co., a company sanctioned by the U.S. government and has a cooperative arrangement with the U.S. Los Alamos Nuclear Laboratories in New Mexico.

“It's been quite a journey to finally have this law, in order to open the doors to a better future for the Commonwealth,” said Torres yesterday at the signing ceremony.
(2010年7月29日のヤップ州ニュースより)

by suyap | 2011-09-20 12:53 | No Nukes!
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