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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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風邪ひきレメディ

ちょっと忙しかった数日が終わりに近づいた昨夜、鼻水がたら~と出始めて寒気を感じた。あれっ、ついに来たかな...?いま、ヤップでは風邪が大流行なのだ。忙しいときにはそれをもらわないように気張ってたのが緩んだとたんに、これだ(笑)。

空港にお見送り中もどんどん進むわたしの症状を見て、「家に帰ったら、寝る前に必ずやるように!」といって、Tさんが風邪ひきレメディを教えてくれたけれど、深夜じゃ材料がそろわなかった。そして朝起きてみると、のどはヒリヒリ・カラカラで声が出ず、頭は重く...。急遽、買い置きのビタミンC顆粒をオーバードースして、半日ゴロゴロ寝ていると、少しだけ症状が改善してきた。わたしのビタミンCレメディも捨てたもんじゃないかも^^

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ようやく午後から仕事に出て、今夜こそTさんレメディを試してみることにして、その材料のひとつ、クサトベラ(ヤップ名ソブ、上写真右)の葉を8枚、帰りがけに摘んで来た。もうひとつの材料、ノニ(ヤップ名マガルウェグ、上写真左)の葉も8枚、我が家の庭から摘んだ。

風邪ひきレメディ_a0043520_23285717.jpgヤップの伝統レメディでは、すべての数が必ず「偶数」でなければならない。だから、それぞれ8枚ずつ摘んだクサトベラとノニの葉を、それぞれ4分して鍋に入れ、水を適宜に入れて、軽く色づくまで煎じる。

両方とも強力な薬草なので、家中に元気になりそうな匂いが立ちこめて、もうそれだけでも効いてきたような気がするけれど、本番はまだこれからだ。

風邪ひきレメディ_a0043520_2329177.jpg火から降ろす前にカップ1杯分の煎じ液を取り分けたあと、煮えたぎる鍋を床に置いて、(やけどに気をつけながら)バスタオルを頭からかぶり、顔ごと鍋の上に覆いかぶさる。つまり、煎じ液の湯気を、鼻と口から吸い込むわけだ。

熱い!ふうふう、はあはあ、ふうふう、はあはあ...。

次第に、汗とも湯気とも鼻水ともわからないものが顔から流れ落ち、体中がポッポッと暖まってくるのがわかる。「できるだけ長く」といわれていたけれど、一気には数分続けるのが限度、顔の水滴を拭いてひと息入れて、また鍋に覆いかぶさる。これを煎じ液が冷えて湯気が納まるまでやっていると、あら不思議、喉の痛みが消えて、鼻がスーッと通るようになっていた!

風邪ひきレメディ_a0043520_23293640.jpgそして仕上げに、取り分けておいたカップ1杯の煎じ液を飲む。

これまでヤップの色々な「湯気吸いレメディ」を聞いてはいても、今まで自分で試したことがなかったけれど、やってみると、これはもうすごい効果!どおりで、みんなよく「湯気を吸う」わけだ。

もうひとつ、今回やってみてわかったことは、煎じ液をボールに移して「湯気を吸う」というG嬢推奨のやり方の意味だ。面倒くさがり屋のわたしは、「どうせ湯気を吸うなら、鍋ごとでいいじゃない?」と思ってそれを実行したのだけれど、実際は汗だか湯気だか鼻水だかわからない液体がぽたぽた鍋の中に落ちていくわけで、これじゃ2回目以降の分を煎じるときに、飲む気がしないよね(苦笑)。なにごとも、自ら実行して初めて気づけるのだなあ...。

ついでに書いておくと、風邪(+すべての病気)は、身体がバランスを取りもどそうとして起こす作用。解熱剤やら抗生剤やらの「毒」を安易に盛っていると、ますますバランスが崩れます。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2011-08-31 23:34 | ヤップの伝統文化
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