まだ少し忙しい日々が続くなか、ヤップ島の西のほうにあるニンパル・チャネルのMPA(マリン・プロテクティド・エリア=持続可能な海洋資源のために禁漁区を設けているところ)の新しい監視小屋の完成と、某自然保護団体から助成を受けることが決まったのを祝って小さなセレモニーが開かれて、わたしも招待を受けていた。
4時30分集合というので5時に駆けつけたら、まだ何も始まっておらず、静かに待つこと約1時間、ようやく式次第が始まったのは午後6時だった。そして延々と続くエライさんのスピーチも毎度のことで...。そういうのが苦手なわたしは、下っ端連中と海辺の木陰に隠れるように座って、まったりと沈む夕陽を眺めたりしていたのだけれど。
突然、頭上後方で、ギギギギギギギィ~~~と大きな鳴き声と羽ばたきの音が響いた。
ゴバンノアシの大木に巣をかけていた
ヤップ固有種の鳥ギギィに、何かあったのだろうか。ついでパタパタと小さな黒い塊りが目の前をよぎり、前方の
サキシマオオハマボウの小枝にとまった。メスのギギィだ。そこでもまだ何やら興奮してギギギギギィと鳴き声を上げていたかと思うと、またパタパタと後方の
ゴバンノアシの枝の先に戻っていった。
これはチャンス!とばかりに、わたしは自分のバスケットの中をまさぐってポケデジを取り出し、座ったまま真後ろを向いて、バシャバシャバシャと連写。
メス・ギギィが飛び去ったので、ようやく前に向き直ると、スピーチしていた某エライさんと、思いっきり目が合ってしまった。まっ、いっか(笑)。
それからも鳥たちはしばらく頭上でガサゴソしていたので、わたしの関心はもっぱら鳥と夕陽に向かってて(笑)。
長かったスピーチ・タイムも一通り終わり、ようやく監視小屋のお清めの儀式となった。下の写真は青いココヤシの実を割って、監視小屋に降りかけているところ。真新しい浮材の上に、ヤップ産の木と竹と葉だけで作った素敵な建物だ。
せっかく禁漁区を設けても世闇に乗じて密漁する輩が後を立たず、それが監視小屋を置くようになったわけだけれど、中に人がいるだけで監視効果は充分らしく、当番の若い男の子らは、この海上監視小屋生活をけっこう楽しんでいる風あり。わたしはこれを現代版「男の家」と解釈している。
なにはともあれ、まったりと夕陽を眺められたし、おまけに久しぶりの
ギギィにも会えて、なかなかハッピーな気分にひたれた夕べとなった。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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