先週水曜日の帰島以来、ダイバーのグループさんに次いで今度は研究者のグループさんを抱え、まだバタバタの日が続いています。その後はパタッと暇になるから(笑)、まあ今が仕事のしどきななわけで...^^ 日本行き直前から今に至るまで、頂いたコメントにまったくお返しできていませんが、落ち着いたら必ず、ゆっくりとお返事しますので、どうかもうしばらくのご容赦を!
ところで今回は、珍しくヤップ産のヤシガニが出てきたので、ちょこっとご紹介をば...。
まだ小さいんだよ~というパスウエイズ・レストランの前触れに反して、出てきたのは甲長10センチ以上はあるけっこうなサイズで、たぶん御歳40歳はいっているはず。ヤシガニは成長が遅く、その分、寿命は長い。
そういうニンゲン並みの成長速度を持つヤシガニは、メスが卵を産めるようになるまでに生後10年以上はかかるという。だから、やたらめったら換金目的で捕獲していると、すぐに資源が枯渇してしまうわけで、そのせいかどうか、ヤップ島産のヤシガニがこうしてレストランに登場するのは、ほんとうに珍しいことなのだ。
もうひとつ、ヤップ島産のヤシガニがレストランに出にくい理由は、内臓を破らないように注意深く処理しないと、食べた人が中毒する恐れがあるからでもある。ヤップ島にはハスノハギリなどヤシガニを毒化する植物があり、捕獲される直前にそれを食べたヤシガニの消化器官にまだ未消化の成分が残っていると、その部分を取り除かないで、あるいは取り除く作業中に腸管を破って他の部分も毒化してしまったりしたヤシガニをニンゲンが食べると、悶絶するくらいひどく中毒する。
ちなみにヤップ州の離島にはそういう植物がないので、離島産のヤシガニには中毒の心配がなく、島によってはまだ資源量も豊富なので、現在、ヤップ島のレストランにたまに入荷するヤシガニのほとんどは、離島産のものだ。とはいっても、連絡船の便も少なく、ヤップ島に来る観光客の数も知れているので、わざわざ離島からヤシガニを取り寄せるレストランなどないので、ほんの「ときたま」入ったものに、「運良く」ありつける程度だけど。
そんなわけで、めったに食べられない離島産のヤシガニ以上に貴重なヤップ島産のヤシガニが、たまたまパスウエイズ・レストランに入荷して、しかも、ここのご主人はヤシガニの毒を取り除くことにかけては信頼できる人なので、折りよく滞在されていたゲストにも、ヤップ島産のヤシガニを賞味していただくことができて、わたしもほんの少しおすそ分けをいただいた。
わたし自身もヤップ島産のヤシガニを食べるのは十何年ぶりだろう...というくらいだったので、離島産のものの味を思い出しながら、注意深く食べ比べてみると、毒化した部分を取り除いたはらわたの部分は、ヤシガニが食べているココヤシの実以外の食物の影響か、ちょっと苦味があったけれど、蟹肉の部分は、離島産のヤシガニよりもうんと味が濃くて美味だった。
同じヤシガニひとつとっても、食べているものでこんなに味も肉質も変わってくるのだから、食べのもの影響ってすごいよね。目の前にあるファーストフードやジャンクフードを、な~んにも考えずにパクついている人、あるいは、この期に及んでもいまだに狂牛肉や、抗生剤・成長促進ホルモン剤てんこ盛りのブロイラー肉をパクついている人、日々じぶんが口にしているもののことを、よ~く考えてみましょうね~♪(てか、他人事じゃないけれど...)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
よろしかったら
人気ブログランキング地域情報 &
にほんブログ村海外生活ブログにクリックをお願いします。
ヤップのマンタ:
http://yaplog.jp/mantas/
ヤップ島あれこれ:
http://yaplog.jp/suyap/
ヤップ島の旅案内:
http://www.naturesway.fm/index2.html